『東洋の沈黙』の謎を解く(EJ第1026号)
このところ天体Mに関する高橋氏の説について詳しく説明しています。途中から読ま
れた人は何のことかサッパリ分からないと思いますので、簡単にまとめておきます。
高橋氏の説を一言でいうと、「ノアの洪水」は聖書の中の寓話ではなく、天体Mとい
う未知の惑星――この惑星には陸地はなく全部が水でできており、その表面は凍結して
氷の層でおおわれているものの、中心の核の周辺の水は摂氏1000度以上の高温であ
るところから、高橋氏はこれを「灼熱の氷惑星」と命名――この惑星が地球に異常接近
して、その水を地球に移したのが「ノアの洪水」原因であるという壮大なる説です。
高橋氏のこの説は、1975年に『灼熱の氷惑星』(原書房)というタイトルで単行
本としてまとめられ、日の目を見ることになったのですが、発表と同時に各種メディア
で取り上げられ、一大センセーションを巻き起こしたのです。
しかし、天文学者や地球科学をはじめとする学会の反応は非常に冷たいものでした。
そんな天体が存在するはずがない――というのが学会の統一的な見解だったのです。そ
れに、当時は「氷惑星」そのものが発見されておらず、そんな惑星はあり得ないと考え
られていたのです。
しかし、1979年になって氷惑星の存在はNASAによって確認されたのです。そ
れは、NASAが打ち上げた太陽系探査船ボイジャー1号と2号によってもたらされた
のです。1979年3月5日、ボイジャー1号は木星を回る衛星群の間を飛行し、多く
の写真を撮影しています。さらに、同じ年の7月9日、ボイジャー2号が木星に接近し
て多くの写真を地球に送ってきているのです。その写真には、木星の衛星であるエウロ
パ、ガニメデ、カリストが撮影されたのですが、それらの衛星の表面には、氷の殻があ
ることが確認されたのです。衛星ではありますが、大きさは水星クラスであり、氷惑星
といってよいと思います。
さらにボイジャー2号は、天王星の写真も地球に送ってきたのですが、この写真から
表面の反射光を分析したところ驚くべき事実が判明したのです。天王星には大気がある
のですが、この大気の下に厚さ1600キロにも及ぶ氷の層があり、その氷の殻の下に
は、数千度の超熱水が8000キロもの深さで存在することがわかったのです。まさに
「灼熱の氷惑星」です。
さらに、ボイジャー2号は、1989年8月25日、海王星のデータを送ってきたの
ですが、これまた、「灼熱の氷惑星」そのものであることがわかったのです。
このように思考実験の中だけの存在であると思われていた氷惑星は実際に存在するこ
とが判明したのです。これによって、まだ発見されてはいませんが、天体Mが存在する
可能性については、アカデミズムも否定できなくなってしまったのです。
高橋氏の本を手に入れることは、現在となっては極めて困難ですが、現在でも「灼熱
の氷惑星」というサイトは存在しますのでアドレスをご紹介しておきます。
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http://raccoon.gaiax.com/www/raccoon/c/i/chiakiy/needs.html
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さて、昨日の続きです。「東洋の沈黙」について、高橋氏の所説をご紹介します。な
ぜ、東洋には天体Mの異常現象についての記録や伝承がないのでしょうか。
地球が天体Mの最初のスプラッシュの直撃を受けたあと、東京は6時間で日没を迎
え、そのあと12時間は夜です。同様に、ラングーンは9時間、セイロンやボンベイは
12時間で日没になりそれから12時間は夜です。この夜の間に何が起こったかです。
高橋氏はこう考えているのです。この6時間〜12時間に大西洋に落ちた大量の水が
しだいに太平洋に流れ込み、太平洋の沿岸の諸民族を一挙に呑み込んでしまったのでは
ないかと・・・。
こうようにいうと、昨日のEJで、「南米と北米とをつないでいる地峡帯がちょうど
防護壁の役割をして、大津波を遮って太平洋に逃がさなかったので、太平洋の西海岸の
諸民族は大津波の被害を直接受けないで済んだ」と書いたことと矛盾するのではないか
と考える人がいると思います。
しかし、それは大津波の直撃は避けられたという意味であってノアの別の異変が生じ
たのです。それは、かなりの時間差を伴って東洋の諸民族を襲ったと考えられます。
大西洋に一度に注ぎ込まれた大量の水は、大西洋の水位を大きく上げたのですが、こ
れによってカナダ北部の低い盾状地は水びたしになり、北米の平野も、アマゾンの広大
な流域も一時水中に没したのです。
しかし、大西洋は閉じられた海ではないのです。この時点で大西洋と太平洋は大きな
水位差ができ、大西洋に溢れた水はなだれをうって太平洋に流れ込んでいったのです。
これによって高橋氏は恐ろしい推理をしています。
海面を1時間に数メートルずつ上げていき、それを十数時間にわたって続けるとどう
なるでしょうか。しかも、その異変の最中太平洋の西海岸は夜であり、諸民族は寝てい
たのです。彼らの夜中の12時間の間に彼らの住んでいた平野は数百メートルの海底に
沈んでしまったのです。つまり、彼らは気がついたときは死んでいたことになります。
彼らの大半は昼から夜にかけて異様なかたちの天体Mを目撃しているはずなのです。
しかし、このようにあっさりと死んでしまえば、そのことについて記録に残したり、伝
承できないことになります。これが「東洋の沈黙」の真相なのではないかというわけです。
また、太平洋の増水によって、かつて陸であったところが多く海に変わっているので
す。現在の中国の東方、朝鮮半島と日本列島の一部に囲まれたところは、昔は陸地だっ
たのですが、一夜にして海に沈み、黄海となったのです。「桑田変じて蒼海となる」の
蒼海は、黄海のことをいっているのではないでしょうか。この検証は改めてやってみた
いと思います。・・・ [ノアの洪水2/07]
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