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2007年02月19日

純国産有望技術/有機ELとは何か(EJ第1090号)

 2003年4月18日付の日本経済新聞朝刊に、次の見出しの記事が出ていたのをご
存知ですか。かなり大きな記事です。
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        パイオニアの有機ELディスプレイ
        フィルム状でフルカラー/世界初、折り曲げも自在
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 この記事は何を伝えているのかというと、パイオニアが、フルカラーの動画を映し出
せるフィルム状の有機ELディスプレーの開発に成功したというニュースです。既に、
ガラス製の有機ELは量産化がはじまっていますが、フィルム状の有機ELは世界初の
快挙ということです。
 パイオニアが今回開発に成功したのは、定期券程度の大きさのフィルムで、重さは3
グラム――画素に関しては次の通りであり携帯電話の表示装置として普及するものとみ
られます。
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           縦 ・・・・・ 120画素
           横 ・・・・・ 160画素
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 EJでは、2001年5月16日のEJ616号で、一度有機ELを取り上げていま
す。その時点では、有機EL技術もまだそれほどでもなく、情報も少なかったので、日
本がリードしている新技術としての紹介にとどめたのです。
 しかし、ここにきて、冒頭のパイオニアの開発に見られるように、有機ELの技術は
大きく前進し、実用化の域に達しつつあります。しかも、純国産技術として日本が完全
に世界をリードしている将来有望な技術なのです。そこで、少し詳しくこの技術を、E
Jの新テーマとして取り上げてみることにします。
 まず、有機ELとは何でしょうか。
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           有機EL=Electroluminescence
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 有機ELはのELは、「エレクトロ・ルミネッセンス」の意味であり、電気を有機物
に通すことで発行させる技術のことです。そして、有機ELは、次世代フラット・ディ
スプレイの本命技術のことです。なお、ELを英語で書くときは、次のようには書かな
いので、注意が必要です。
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           Electro Luminescence
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 ディスプレイ市場を2分するのは、テレビとPC用のディスプレイです。大雑把にい
って、テレビが30%、PC用のディスプレイは50%、残りの20%は、携帯電話、
PDA、デジカメなどのディスプレイと車に搭載するパネル用になっています。
 それらのディスプレイに何が使われているかを2000年の経済産業省の統計で見
ると、次のようになります。市場全体としての規模は、約5.1兆円です。
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        液晶 ・・・・・   2.7兆円  52.9%
        ブラウン管 ・・   2.3兆円  45.0%
        プラズマ ・・・   0.1兆円   2.1%
               ―――――――――――――――――――――――
                   5.1兆円 100.0%
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 最近は、液晶の明るさは一段と向上し、価格も下がっており、今後はテレビでもPC
用のディスプレイでも液晶が中心になっていくと考えている人は多いと思います。
 しかし、そうとはいえないのです。確かに液晶は、ブラウン管にない「薄さ」という
大きなメリットがありますが、ディスプレイとしての基礎能力は、意外に高くはないの
です。というのは、液晶は自らは光を発する物質ではなく、バックライトが必要である
こと、コストが高いこと、上や下、横から見ると色変わりがあることや高速な動きにつ
いていけない反応の遅さなど――大きな問題点がいくつもあるからです。
 それでは、液晶の次の候補として、どのような技術があるのでしょうか。主要なもの
は、次の3つです。
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       1.有機EL
       2.PDP(プラズマ・ディスプレイ)
       3.FED(フィールド・エミッション・ディスプレイ)
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 これら3つのなかで一番の本命が有機ELなのです。経済産業省の予測によると、2
010年の世界のディスプレイ市場は次のようになっています。なお、ディスプレイ市
場で知っておくべきことは、日本、韓国、台湾の3国で、世界シェアの大半を占めてい
るということです。つまり、市場のほとんどをアジアが押さえているわけです。
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       液晶 ・・・・・・  4.40兆円  36.9%
       有機EL ・・・・  4.10兆円  34.4%
       ブラウン管 ・・・  1.55兆円  13.0%
       FED ・・・・・  1.45兆円  12.2%
       プラズマ ・・・・  0.40兆円   3.5%
              ――――――――――――――――――――――――
                  11.9兆円 100.0%
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 市場規模は2000年の5.1兆円から11.9兆円と倍増の勢いであり、そのなか
において、有機ELは全体の34.4%を占め、大きく液晶に迫っているのです。
                          ・・・ [有機EL/01]

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