INTEC JAPAN/BLOG

このブログは、異文化研修の教育機関(株)インテック・ジャパンの情報発信用です。(株)イー・メディアとの提携により、同社のドキュメント・レポート「Electronic Journal」をウィークデイの毎日お届けします。
「Electronic Journal」は様々な情報を400字詰原稿用紙7枚にまとめて配信する日刊メールマガジンです。

<< ●日中もし戦えばどちらが勝つか(EJ第1382号) | トップ | ●日本の船員と商船が減っている(EJ第1384号) >>

2007年06月13日

●尖閣諸島に上陸されたらどうなる(EJ第1383号)

 今日は自衛隊創設50周年に当たります。引き続き対中国との潜水艦戦力の比較論に
ついて述べます。保有台数の比較です。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
       海上自衛隊 ・・・・・ 16隻
       中国海軍  ・・・・・ 65隻(原子力潜水艦6隻)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 保有台数の比較では、圧倒的に中国海軍の方が上です。現在、65隻ですが、ロシア
の「『キロ』級潜水艦」を12隻保有しています。『キロ』級潜水艦とは正式には「バ
ルトゥウス877型潜水艦」と呼ばれ、約700キロの水中航続距離を有するハイテク
潜水艦です。
 しかし、中国の潜水艦の運用には大きな問題点があるのです。というのは、これまで
はもっぱら、近海の大陸棚――深度150メートル程度の浅海域を中心に活動してきて
いるので、深度のある太平洋での運用の経験が乏しいということです。
 しかし、かつて日本海軍は世界最大規模といわれたソ連の潜水艦隊と半世紀にわたっ
て対峙してきた経験を持っており、それが脈々と現在の海上自衛隊に受け継がれて、世
界一の対潜能力を持つにいたっているのです。
 とくに海上自衛隊は、ロシアの潜水艦に関する水中での音紋などのあらゆるデータを
持っており、キロ級潜水艦についてもデータは把握されているはずです。音紋とは水中
で潜水艦が発する艦種ごとの音のことです。
 それにロシアの潜水艦は、現在も慢性的な部品不足に陥っており、ひとたび故障する
とすぐには修理ができず、稼働率を下げる原因となっているのです。これは潜水艦に限
ったことではなく、ロシアの兵器を運用していくのはかなりの覚悟が必要なのです。
 しかし、そうはいっても海上自衛隊の潜水艦はわずかに16隻――これで中国の潜水
艦に対抗できるのでしょうか。これについて、沖縄の第五航空群司令として東シナ海で
実際に中国の潜水艦と対峙した経験を持つ元海将補(中将)・川村純彦氏は次のように
述べています。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
       中国の潜水艦を大陸棚に閉じ込めてしまえば、シーレーンへ
      の脅威は低減します。しかし、彼らが外洋に出ても、P3Cに
      よって確実に捕捉・殲滅されるでしょう。中国が配備をはじめ
      たキロ級潜水艦といえども通常潜水艦です。通常潜水艦は、水
      中航行の動力となるバッテリーの充電のため、周期的にスノー
      ケルを海面上に出さなければならないのです。P3Cはそのと
      きを逃さず、捕捉して、有効な攻撃を仕掛けることができるの
      です。とにかく中国の潜水艦にとってP3Cはたいへんな脅威
      なのです。 ――川村純彦氏/井上和彦著、『そのとき自衛隊は
                      戦えるか』より。扶桑社刊
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 川村元海将補の話にもあるように、現在の中国の潜水艦戦力なら海上自衛隊は、たと
え16隻でも中国海軍に圧勝できるという実力レベルなのです。
 第3に「陸の戦い」です。
 まず、総兵力と戦車の保有数で比較してみます。もちろん数では比較になりません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                  兵 力    戦 車
          陸上自衛隊  15万人  1000両
          中国陸軍  160万人  8300両
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 問題はこの兵力で戦えるのかということです。しかし、日本列島を守るということで
あれば、日本列島はそれ自体が難攻不落の要塞なのです。それに、ここまでご紹介して
きたように、航空自衛隊、海上自衛隊の戦力は強力であり、この防御網を突破すること
は、きわめて困難です。かつての「元寇」のように大船団を率いて押し寄せることは考
えられないことです。
 仮に中国海軍がそうしてきたとしても、陸上自衛隊の88式地対艦ミサイルが上陸予
定地点よりもはるか洋上で大船団に襲いかかり、上陸部隊は壊滅的な打撃を受けるはず
です。
 それでも上陸してきたとすると、今度は水際でMLRS多連装ロケットシステムをは
じめとする強力な重砲の洗礼を受けることになります。それを潜り抜けて上陸してきた
場合には、大小さまざまなハイテク誘導弾や狙撃に加えて、戦車、戦闘ヘリによる精密
射撃からはけっして逃れられないでしょう。それがわかっているから、在日米軍は沖縄
以外には最小限度の陸軍の兵力しか置いていないのです。
 そこで考えられるのは、空挺部隊や小規模精鋭部隊が沖縄周辺の離島に上陸するケー
スです。もっとも危ないのが尖閣諸島への上陸です。ひとたび離島が実効支配されてし
まうと、国際紛争を解決手段としての武力を放棄している日本政府は何もできないこと
になります。
 これに対して沖縄本島に配置されているのは、総兵力600名ほどの陸上自衛隊の第
一混成群だけです。そこで、この場合、那覇の第83航空隊のF4戦闘機による対地攻
撃を仕掛けるとともに、佐世保から護衛艦を急派して周辺海域を海上封鎖して敵の上陸
部隊を孤立化させる作戦をとるはずです。
 さらに島に侵入した敵の部隊に対して、陸上自衛隊西部方面総監直轄の西部方面普通
科連隊(長崎)が投入されることになるはずです。これは、ゲリラ・コマンド部隊であ
り、ヘリコプターによる空中機動能力を備えているため、敵の離島侵攻作戦に対して迅
速・適切に対処できます。
 また、これに加えて海上自衛隊の特別警備隊の投入も考えられます。この部隊は闇夜
に乗じて水中から潜入する能力を持つ特殊部隊です。こういうさまざまなケースに対応
するしシナリオがあらかじめ作られ、訓練が行われているのです。
                         ・・・[自衛隊の実力/14]

aF{.jpg

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://www.intecjapan.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/529

◎この記事へのトラックバック:

» 尖閣諸島/尖閣諸島 送信元 : なるほどキーワード
尖閣諸島について悩みを解決するには、まずは尖閣諸島についての正しい知識が必要です。そこで、尖閣諸島についての情報を集めました! 尖閣諸島について調べて、尖閣諸島に関する悩みを解決しちゃいましょう! 尖閣諸島 関連のアイテム 尖閣諸島1470 円 尖閣諸... [詳しくはこちら]

コメントを投稿

カレンダー