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2007年07月11日

韓国が急速に親北朝鮮化している(EJ第1317号)

 ここまで、台湾の総統選挙に合わせて、台中情勢を分析してきました。しかし、今回
のテーマはあくまで朝鮮半島情勢の分析です。そこで、今朝から朝鮮半島情勢に舵をき
っていきたいと思います。
 現在、韓国が容易ならぬことになっています。といっても、例の盧武鉉大統領の弾劾
騒ぎのことではありません。日に日に韓国の北朝鮮寄りの姿勢が鮮明になりつつあるこ
とです。このままでいくと韓国は、北朝鮮と国家連合をつくって米韓同盟を破棄、金正
日主導下で左傾統一される可能性がある――コリアン・ウォッチャーの西岡力氏はこう
述べています。
 現在、北朝鮮は、台湾の総統選挙やその後の混乱、韓国大統領の弾劾騒ぎのウラで音
なしの構えのように見えますが、しかるべき打つ手はきちんと打っているのです。拉致
問題の交渉において日本は、日米韓の西側の仲間として、少なくとも韓国を味方と見て
いますが、そうではないようなのです。
 2004年3月2日のことです。韓国において、次のような法律が与野党の圧倒的多
数の賛成で可決されています。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
       「日帝下の親日・反民族行為真相糾明に関する特別法」
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 どういう趣旨の法律かというと、韓国は日本支配から解放後、日本時代の人的遺産を
活用しながら、国家建設や経済発展を図ってきた経緯があるのですが、その中心になっ
て動いた韓国人の保守層を「親日派」として否定し歴史の教訓として後世に伝える――
としているのです。
 本来であれば、そのときの親日派こそ現在の韓国の再建の柱と称えられるべき存在で
あるのに、日本統治終了から実に60年も経過した現在になって「否定する」――親日
派は敵だというのですから、時代錯誤も甚だしい代物です。何をいまさら・・・という
感じです。
 そういえば、そういう時代錯誤の主張を平気でいう国がありましたね。そうです。本
来この主張は北朝鮮の主張なのです。韓国の現代史は、左派や親北朝鮮派からは「親日
派の温存」を非難され、逆に「親日派を清算した」とされる北朝鮮の歴史的優位性が強
調されてきたのです。
 こういう法案が、しかも圧倒的多数で成立しているのです。韓国の国会の多数派は野
党のハンナラ党なのですが、その野党がなぜこの法案に賛成したのかというと、この4
月15日に実施される総選挙において、野党が法案に反対したということになると、選
挙に不利と考えた結果だというのです。
 この事態が日本に与える影響は容易ならざるものですが、日本ではあまり問題になっ
ていません。今回の特別法は左派や親北朝鮮的な傾向の強い若手議員が主導して成立し
ており、このままいくと、今回糾弾される保守派主導で実現した1965年の日韓国交
正常化の見直しにも発展する恐れがあり、日韓関係はにわかに緊迫の度を増すことにな
ります。北朝鮮の工作が韓国において着実に成果を上げつつあるのです。
 韓国では、解放直後に特別法で一部処罰が行われており、本来この問題は済んだ話な
のです。そのうえで、韓国の多くの人々が日本の残した遺産やノウハウを使い、朴元大
統領を中心に国の近代化を図り、現在の韓国の発展の基礎を築いたのに、それを今にな
って、批判の対象にしようというのです。
 糾弾の対象者は、旧日本軍の将校全体となっているのですが、そうなると、故朴大統
領はそれに該当することと、ひいてはハンナラ党の次期首脳に予定されている長女の朴
議員の追い落としにつながるとしてハンナラ党は反対し、対象者を中佐以上の旧日本軍
軍人と修正させるという一幕もあったといわれます。
 国際政治の現場で、北朝鮮をめぐる6ヶ国協議が行われているこの時期において、今
や明白な親北朝鮮政権である盧武鉉政権がこの法案を通したということは何を意味し
ているのでしょうか。
 それは、北朝鮮が日朝首脳交渉の席でも持ち出した日本の植民地支配の責任を強調す
ることにより、北朝鮮を側面で支援し、ひいては、6ヶ国協議で日本を孤立させて、中
朝韓で主導権を握ろうということにほかならないのです。
 韓国の日本文化規制緩和によって、今年から日本のテレビドラマや音楽番組が解禁さ
れています。日本でも、昨今の韓国映画、テレビドラマの人気は高く、スポーツの世界
――とくにサッカーにおいては、W杯共同開催以来、実に理想的なかたちで日韓友好は
進んでいます。しかし、盧武鉉政権は、何かそれとはチグハグなかたちで逆のことをや
っているような気がします。
 盧武鉉政権は、米国からは最初から親北朝鮮寄りと見られています。というのは、盧
武鉉政権の閣僚を見れば明らかであるというのです。その証拠に軍事演習などの軍事情
報がよく北に筒抜けになるというのです。
 それなりの確証を掴んであえてダミー情報を流してみると、それが韓国大統領のホッ
トラインを通して北朝鮮に伝わっていることを確認したというのです。そのため、盧武
鉉大統領が訪米したとき、ブッシュ大統領は会談を30分で打ち切ったのです。
 その盧武鉉大統領は、今回の弾劾決議はクリアできるものと自信満々です。そのせい
か、その発言は少しずつ強気になっているように見えます。
 盧武鉉大統領は、3月1日の「3・1独立運動85周年記念式典」において、記念の
辞を述べていますが、日本の小泉首相に対してこういったのです。これはきわめて異例
のことです。
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      日本に対して一言、忠告したいことがある。われわれ国民の心
      に傷を与える発言は、分別のない国民や人気に汲々とする一人
      二人の政治家が行っても、少なくとも国家的指導者のレベルで
      は行ってはならない。        ――韓国盧武鉉大統領
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
                  ・・・[2004年時点の東アジア情勢/14]

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