未確認飛行物体とフォボス2号(EJ第1535号)
最初に添付ファイルの写真Aを見ていただきたいのです。これはフォボス2号が通信
を絶つ直前に写した写真なのです。確かに巨大な楕円の影が見えます。これを未確認飛
行物体と見るか、単なる影とみるかは微妙なところです。
未確認飛行物体(UFO)があるかどうかの議論は、幽霊がいるかどうかのそれと同
じであり、それを信ずる人はいるといい、信じない人はアタマから否定する――どっち
もどっちなのです。しかし、フォボス2号喪失事件ではソビエトを中心に世界中の科学
者がマジでこの問題を議論したのです。
スペインの新聞「ラ・エポカ」紙が伝えるように、ソビエト常任宇宙委員会の科学者
は、「この影は火星の地表近くを飛行する何らかの巨大な物体の影が地表に映ったもの
」といっています。しかも、その影の長さは20キロ程度と推定しているのです。もし
、宇宙船であるとしたら、途方もなく巨大な宇宙船ということになります。
無人の宇宙探査船が何らかのアクシデントで故障することは珍しくないことであり、
未確認飛行物体から攻撃を受けたとは限らないではないかという意見があります。確か
に未確認飛行物体から攻撃を受けたという証拠はないのですが、フォボス2号に関して
はそれまでの飛行は非常に順調であり、突如として通信が途絶するようなことは考えら
れないのです。
多くの情報を収集すると、フォボス2号は通信途絶に陥る直前に機体の安定を失って
いたことがわかっているのです。しかし、フォボス2号には、その優秀性には定評のあ
る「三軸式安定化装置」が組み込まれており、よほどのことがない限り、突如として安
定を失うなど考えられないことなのです。
フランスの情報筋は、そのときのフォボス2号の状態を次のように伝えているのです
。
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カリーニングラード・コントロール・センターでフォボス2
号の機体制御を担当していた技師によると、撮影終了時に同機
は信号を送信してきたが、それはまるで、くるくる回るコマか
ら発せられた信号のようだったのである。
――フランスの情報筋
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つまり、フォボス2号はきりもみ状態に陥っていたと考えられるのです。安定化装置
が故障したのか、それとも何かにぶつかったのか――事故直前までに安定化装置には何
も異常はなかったので、何らかの外部的な力が加わったのではないかと考えざるを得な
いのです。
この問題を調査するソ連の科学チームは1989年10月19日号の「ネイチャー誌
」において、同計画を技術的側面から報告しています。その中でフォボス2号がきりも
み状態になったことを認め、その原因を制御コンピュータの故障か、あるいは何らかの
物体との衝突と推定しているのです。
しかし、同チームはその時点でのコンピュータの故障は考えられず、また、その何ら
かの物体が宇宙空間に漂う塵である可能性も否定しています。しかし、宇宙探査船をき
りもみ状態にさせることができる物体とは何かという点については「わからない」と記
述しているのです。
もうひとつ、その巨大な楕円形の影は衛星フォボスの影ではないかという説がありま
す。単に衛星フォボスの影が火星に投影されただけというわけです。衛星フォボスの大
きさは約27キロあり、大きさも合致するというわけです。添付ファイルの写真Bが衛
星フォボスの影ですが、確かに楕円形ではあるものの、全体がぼやけた感じであるのに
対し、写真Aの楕円形は火星表面の照り返しの中に鮮明に浮き上がっており、明らかに
違うのです。だいいち、そうであるとしたら、フォボス2号はなぜ事故を起こしたのか
、ますます謎につつまれることになります。
これらのフォボス2号が撮影した写真をソ連当局は一度に公開したわけではなく、小
出しにしています。関係各国の圧力に負けてしぶしぶ公開したのです。しかし、一枚だ
けは今もって公開していないのです。それはなぜでしょうか。何か公開できない事情が
存在するのでしょうか。
この公開しない最後の写真の存在が、逆にフォボス2号の事故の真相を握っていると
いえます。フォボス2号は、「あるはずのない何か」に衝突し、永遠に失われたという
ことを雄弁に物語っているといえます。
既出のシクロフスキーに代表されるように、ソ連の科学者は衛星フォボスには何らか
のかたちで人為的な力が加わっていると考えているのです。それには、次の2つの理由
によります。
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1.地表に多数の直線的な溝がある
2.巨大な真円のクレーターの存在
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第1は、フォボスの地表を走る多数の溝の存在です。これらの溝は直線的に、しかも
お互いに平行を保ちながら走っている――このことから少なくとも自然にできたもので
はないと考えられているのです。溝の幅は、約230〜330メートル、深さは25〜
33メートルと計算されています。もうひとつ奇怪なことにこれらの地表に走る溝が増
えていることがわかっているのです。大気も水もないフォボスに溝ができるはずがない
のにです。
第2は、衛星の一端に開いた真円のクレーターの存在です。このクレーターの直径は
フォボス自身の直径の3分の1におよんでおり、大きさにしても、真円というかたちか
らしても、とても自然に形成されたものとは思えないのです。
加えて、地表のすべての溝がこのクレーターから流れ出たように、もしくは流れ込む
ようなかたちで走っているのを見ても自然とはいえないのです。このクレーターは天体
の内部に通じる間口部なのでしょうか。 ・・・[火星の研究/14]
≪画像および関連情報≫
・火星の第一衛星(内側の軌道を回る衛星)で、長軸の直径は
27キロメートルと非常に小さい。1877年にA・ホール
(1829〜1907)によって、もう一つの衛星デイモス
(ダイモスとも言う)とともに発見された。いずれもじゃが
芋に似た形をしており、火星の引力にとらえられた小惑星と
考えられている。1977年、火星探査機ヴァイキング1号
が500キロメートルまで接近して撮影した画像によると、
クレーターの多い岩石の表面をしていることがわかった。ス
ティックニーは最大のクレーターで、火星の直径の1/3を
占める。
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