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このフォーラムは、異文化研修の教育機関(株)インテック・ジャパンの情報発信用です。
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● 2006年04月 記事 ●

2006年04月17日

ロングテール理論で広告が変わる/0001号

●ロングテール理論とパレートの法則

 最近「ロングテール(長い尻尾)理論」という言葉がよく使われます。「ロ
ングテール理論」とは一体何でしょうか。
 小売業の世界に次のような法則というか経験則があります。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
    20%の売れ筋商品が80%の利益や売り上げをもたらす
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 小売業には「売れ筋」「死に筋」と呼ばれる商品があり、数ある商品のなか
から売れ筋商品をいかにして発見し、それを限られた店舗スペースにどのよう
に並べるかが商売の鍵を握るといわれているのです。
 これは一般に「80対20の法則」といわれ、今から100年ほど前に経済
学者のパレートが発表した法則です。提唱者の名をとって「パレートの法則」
ともいわれます。この法則は次の言葉によって有名になったのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
   世界の冨の80%は、人口の20%の人々によって占有される
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ここで、「人口の20%の人々」とはユダヤ人のことを指しているといわれ
ています。また、この考え方は、ビジネスの世界では「大事な20%と、取る
に足らない80%」として、次のような経営のルールになっています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 取るに足らない80%は無視して、重要な20%にリソースを投入せよ、
 それが経営の効率性を高める
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この法則は、リアルの世界の書店で本を売るときにも当てはまります。売れ
ないと考えられる80%の本を無視し、売れると考える20%の本を中心に商
売するという考え方です。店舗のスペースが限られているからです。
 ところが、このパレートの法則の逆を行くのが「ロングテール理論」なので
す。米国に「バーンズ・アンド・ノーブル」という大型書店があります。この
書店が持っている本の在庫は約13万タイトル――しかし、ネット書店のアマ
ゾン・コムは、全売り上げの40%を第13万位以下の本――要するに売れな
い本から上げているのです。
 1年間にどのような本が売れたかを示すグラフを作る場合を考えてみましょ
う。縦軸に「売れた部数」をとり、横軸に左から売れた順に一冊ごとに書名を
書いていくことします。そうすると、グラフは左から急降下するカーブを描き
右に向ってゼロすれすれの長い線ができるはずです。恐竜の尻尾のようなこの
長い線のことを「ロングテール――Long Tail」というのです。
 アマゾン・コムは、ネット書店であるため、230万タイトルという膨大な
書籍を保有できるのです。したがって、リアルの世界の書店では取るに足らな
い13万位以下のいわゆる“売れない”本――1年に一冊売れるかどうかの本
の売り上げが、積もり積もって売り上げの40%を占めているのです。これが
ネットの世界を支配するロングテール理論です。

●広告・宣伝の世界が変えるロングテール理論

 ロングテールというネットの世界の法則が、リアルの世界にも影響を及ぼし
つつあります。とくに影響が大きいのは広告・宣伝の世界です。
 テレビCMはもちろんのこと、新聞でも雑誌でも広告・宣伝には半端でない
お金がかかります。したがって、主要メディアに広告が打てるということは企
業のひとつのステータスになるほどです。
 そういうわけですから、広告・宣伝会社の営業部は広告予算を持っている企
業に絞って営業を行っているのです。顧客数はせいぜい数千社程度であると推
定されます。これは、リアルの書店が売れそうな本に絞って店舗に並べるのと
同じ考え方です。
 しかし、ネット広告に関してはいうならば、「広告・宣伝はお金がかかるも
の」というリアルの世界の常識は通用しないのです。ネット広告のコストはき
わめて低廉であり、しかもリスクが少ないのです。したがって、ネット広告で
あればどのような企業でも出すことができるのです。例えば、数人でやってい
る個人企業でも、セールスパーソン個人でも広告が出せる時代なのです。この
考え方に立つと、広告・宣伝の営業のターゲットは大幅に広がります。
 ネット広告なんか誰が見るものか――こういう批判をする人は少なくないで
しょう。しかし、それはネットの世界を知らない人々であり、ネットを利用し
ようとしない人々の意見です。
 ネットの世界はいま大きく変わろうとしています。しかし、ネットの世界は
のぞいてみようとしない限り見えない世界です。それはネットを使っている人
でないとわからない世界なのです。
 はっきりしていることは、現代のビジネスはネットの世界を無視してはでき
なくなっているということです。PCを今ビジネスの世界から外せないように
ネットの世界もビジネスの世界に深くかかわっています。
 今やビジネスパーソンのほぼ100%がケータイを持っており、誰でも、い
つでも、どこでもネットの世界にアクセスできるのです。したがって、ネット
広告もビジネス上の重要なツールとして使えるのです。        以上

2006年04月24日

営業部員個人でも広告は出せる/0002号

●広告の概念が変わりつつある

 今までの広告は、広告主が広告の露出に対して、費用を支払うというもので
す。例えば、雑誌に広告を載せる場合、発行部数が何万部の雑誌にこのサイズ
の広告を掲載したらいくら・・というスタイルです。
 この場合、その広告が実際にどのくらい見られたかは問題ではなく、こんな
に多く発行している雑誌だから、きっと多くの人に見られるだろうという期待
に対して広告主は料金を支払うのです。
 これは、ウェブサイトに広告を掲載する場合も同じです。大勢の人の集まる
サイト――有名ポータルサイトなどに広告を載せるときは多くの企業が広告を
載せようとするので料金は高くなります。したがって、アクセスの少ないウェ
ブサイトなどは広告メディアにならないとして相手にされないのです。
 ウェブサイトには、ポータルサイトのように大勢の人の集まるサイトから、
一日数件のアクセスしかないブログサイトまで、いわゆるピンからキリまであ
ります。このキリの部分こそ、ロングテールの部分になるわけです。
 一方、広告主の方にもロングテールがあります。グーグル社は多くの人の集
まるポータルサイトに広告を出せるピンの企業から、今までおよそ広告を出す
ことを考えたことのないキリの企業までのすべてを広告メディア化することを
考えて、次の2つの広告スタイルを提案したのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
   グーグル・アドセンス広告 ・・・ ウェブサイト運営者対象
   グーグル・アドワーズ広告 ・・・ 広告掲載の広告主を対象
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ウェブサイトであれ、ブログであれ、自分が欲しい情報のあるサイトはユー
ザーにとって宝の山です。このさい、そのサイトの訪問数の多寡は問題ではあ
りません。そういうサイトに、そのコンテンツに関連性のある広告があったら
どうでしょう。アクセスされる可能性が高いはずです。これを実現したのが、
「グーグル・アドセンス広告」です。
 アドセンス広告は、どんなにアクセス数の低いサイト運営者でもグーグル社
に申し込むことができます。グーグル社は自動的にサイトのコンテンツを解読
する技術を有しており、コンテンツに関連性の深い広告をサイトに貼りつけて
表示することができるのです。これをコンテンツ連動広告といいます。
 アドワーズ広告は、広告主のためのものです。検索エンジンのグーグルを使
う場合、キーワードを入力してサイトを検索しますが、検索結果の表示画面の
右サイドに、そのキーワードに関連のある広告が表示されるようになっていま
す。例えば、「海外赴任」というキーワードを使って検索したときに、その検
索表示画面に、その赴任先の国の会話を教える会社や旅行会社の広告が表示さ
れたら効果的です。
 これをキーワード連動広告というのですが、グーグル社はこの広告を誰でも
参加できるよう価格を非常に低く設定しているのです。セルフサービスで広告
出稿ができ、単価が安くて成功報酬型なので広告主にリスクは少なく、安心し
て広告を出すことができます。
 具体的な対象としては、これまで広告など出したことのないスモールビジネ
スやNPO(非営利組織)や個人を狙っているのです。これはまさに広告主の
ロングテール戦略であるといえます。

●営業部員でも広告は出せる

 それなら、アドワーズ広告は具体的にはいくらかかるのでしょうか。
 いくつか種類がありますが、キーワード連動広告を例にとります。
 まず、アカウント開設費用として500円が必要です。月額固定費用などは
一切不要です。クリックするごとに料金を支払う「クリック課金」ですから、
クリックされない限り費用は発生しないのです。
 それにクリックごとの料金は最低1円〜1万2000円までの入札制になっ
ています。当然競合広告はあるので、金額が多いほど上位の良い位置に表示さ
れる仕組みになっているのです。しかし、最初から高い金額を設定する必要は
なく、低い金額からはじめて、クリックの状況をみながら調節していけばよい
のです。すべて自分で決められるので、広告主にとって、きわめてローリスク
であるといえます。
 このようなネット広告の出現は、従来の営業スタイルに大きな変化を与える
ことになります。今まで広告は会社が出すものと決めてかかり、自らの身近な
営業ツールとして使ってこなかった営業部員でも、ネット広告であれば自分の
ツールとして使えるのです。
 もちろんその前提として営業部員は自らのウェブサイトまたはブログを立ち
上げ、ネットの世界に橋頭堡を築いておく必要があります。アドワーズ広告の
テキストは、タイトル12文字、第1行目17文字、第2行目17字で表現す
る必要があります。このタイトルと文章でクリックを促すのです。
 そして、誘導先は自分のウェブサイトかブログです。そこにどのような仕掛
けを作るか――営業部員は智恵を絞る必要があります。そして、自分のサイト
は、アドセンス広告でアクセスの向上を図るなど、ネットの世界を巧みに使う
ことによって、営業の世界は大きく変わります。これからますますネットの世
界とリアルの世界の融合が進むはずです。              以上

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