動画版ブログ/ユーチューブ/0025号
●「ユーチューブ/YouTube」を知っていますか
「ユーチューブ」がにわかに話題になっていますが、一体何のことかおわか
りになりますか。
「日経ビジネス」2006年9月25日号は、グーグルを特集していますが
そのなかで「ユーチューブ」について詳しくレポートしています。ご覧になっ
た方もあると思いますが、インテック・フォーラムではこれをもっとわかりや
すく解説することにします。
「ユーチューブ/YouTube」とは何でしょうか。
ごく大雑把にいうと、「ユーチューブ」は動画のブログです。ブログはテキ
ストの記事を投稿しますが、ユーチューブは動画を投稿するのです。誰が投稿
するって・・・もちろん一般ユーザがです。しかし、動画は約10分以内と限
られています。投稿された動画は誰でも見ることができます。もちろん、投稿
するのも見るのも無料です。
何はともあれ、こういうものは体験してみることです。次のURLをクリッ
クしてみてください。
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http://www.youtube.com/
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英文サイトが表示されます。日本語サイトはまだできていないのです。しか
し、日本人ユーザは多いのです。今年の5月にはUSENが運営する国内最大
の動画サイト「ギャオ」を抜き、日本でもトップに立っているからです。
画面の右上のところに「Search for」と書いてあるマドがありますね。そこ
にキーワードを入れてください。英語ではなく日本語でです。例えば「亀田」
と入れてみましょう。そして「Search」ボタンを押します。そうすると、亀田
一家のボクシングの試合の動画で全部出てきます。もちろん、あの疑惑の判定
の試合も見ることができます。
もちろん、ボクシングだけではありません。思いつくキーワードを何でも入
れてみてください。動画を見るのに登録は不要ですし、動画の登録も難しくは
ありません。動画を見た視聴者は映像を格付けし、掲示板で議論を交わし、良
いと思った映像は友人に紹介する――アクセス数が集中する映像は、自動的に
ランキングの上位にランクされるようになっているのです。
●不特定多数無限大のパワーを信ずるか
ユーチューブのサービスは、2005年に開始されたばかりですが、今年の
春に、グーグル、ヤフー、マイクロソフトという名だたる強豪をあっさりと抜
き去り、ユーザー数でトップに立ったのです。そして、日本語サイトがないに
もかかわらず、日本でも「ギャオ」を抜いてトップに躍り出ています。
ユーチューブから詳しい数字の公表はありませんが、一日に約1億回以上の
アクセスがあり、これまでに4000万本以上の動画が投稿され、毎日3万5
000本以上のペースで増えているというのです。
動画を制作し投稿するのは、ほとんどが素人のネットユーザーですが、なか
にはテレビの映像や映画のそれも多く含まれるのです。亀田興毅の世界タイト
ルマッチの映像のようにテレビで報道されたものもたくさんあるのです。
もちろん米国や日本のメディアは、著作権の侵害であるとしてユーチューブ
側に映像の削除を申し入れ、ユーチューブ側はそのつど削除に応じているので
すが、人気のある映像は何人もの人が次々とコピーするので完全なイタチごっ
こに陥っているそうです。
それは、『ウェブ進化論』(ちくき新書)の著者、梅田望夫氏のいう「不特定
多数無限大」のパワーであり、誰にも止められないのです。まるで、コンテン
ツを手放さないテレビ局に民衆が束になって襲いかかっているようです。そう
こうしているうちに米大手放送局のNBCは、2006年6月にユーチューブ
と提携し、番組の宣伝広告を開始したのです。一日1億回のページビューの魅
力は計り知れないものがあるのです。
NBCの判断は、なかなか決着のつかない著作権違反で争うよりも提携した
方がメリットがあると踏んだのです。このNBCの意思決定の影響は大きかっ
たのです。ユーチューブとNBCの提携のわずか一週間後に、米大手レコード
会社ワーナー・ミュージック・グループは、ユーチューブと提携し、同社がか
かえる歌手のパリス・ヒルトンの専用ページを設置し、映像を提供することの
対価として、広告料をユーチューブに支払うことにしたのです。
もちろん、著作物をコピーするのは許されることではありませんが、現在の
ビジネスは、梅田氏のいう不特定多数無限大のパワーを信ずるかどうかの判断
が経営者の意思決定に委ねられているのです。米国のテレビ業界は少しずつそ
れがわかってきており、ユーチューブのようなグーグル型の新興企業との提携
を模索しつつあります。
しかし、日本のテレビ会社は既得権にしがみついて、不特定多数無限大のパ
ワーをあまり信じようとはしません。著作権にこだわり過ぎているのです。し
かし、音楽CDのコピーコントロールにしても、デジタルテレビのコピーアッ
トワンスにしても、いずれも廃止されるか、大幅に緩和されようとしているの
です。そういう意味で米国のメディア業界の方は、ウェブ2.0の本質がよく
わかっており、それに対応しようとしてきているように思います。 以上
