新人類世代は企業カルチャーを変えるか/0030号
●再び新人類世代が脚光を浴びている
2007年――いわゆる団塊の世代の3分の1が60歳に到達し、企業から
の離職が始まる年です。そして、2009年までに約800万人が定年退職す
るといわれています。
団塊の世代とは、いくつか説はありますが、1947年から1949年まで
の3年間に生まれた世代のことをいうのです。厚生労働省の統計によれば、約
800万人が出生しているのです。
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1947年 + 60 = 2007年 ――
1948年 + 60 = 2008年 I → 800万人
1949年 + 60 = 2009年 ――
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これに対して、1980年代半ばに成人に達した世代を「新人類世代」と呼
ぶのです。「新人類」という言葉を最初に使ったのは、マーケティング情報誌
「アクロス」(パルコ刊)であり、それまでの世代とは違った価値観を持つ世
代の名称としてこれを使ったのです。1980年半ばに入社してきた新入社員
を当時の管理職が「一風変わった若者――新人類」と呼んだのです。
しかし、この新人類世代が世間の注目を集めたのはほんのわずかな期間でし
かなく、たちまち忘れ去られてしまったのです。つねに話題の中心であった団
塊の世代に比べると、長い間話題を引き付けるほどのインパクトもエネルギー
もこの世代にはなかったからです。
しかし、新人類と呼ばれて20年以上が経過した現在、この新人類世代に再
び脚光が当たるようになってきたのです。なぜなら、この世代は現在40歳か
ら45歳の管理職適齢期に到達しているからです。団塊の世代の大量の離職に
よって彼らが就いていたポストが空き、新人類世代がそのポストを引き継ごう
としているからです。
もし、大量の団塊の世代が退職し、新人類世代が企業の管理職になると、企
業カルチャーが一変すると見られています。なぜなら、この世代は同世代人口
が多い団塊の世代と違って、比較的恵まれた環境で育っており、「積極的な競
争を好まない」性格があるからです。新人類世代の代表的な存在のひとりであ
る精神科医の和田秀樹氏は、次のように自らの世代を分析しています。
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新人類世代は、高度経済成長期の比較的豊かな時代に生まれ育ち、就職でも
バブル直前の真っ只中の入社でそれほど苦労を経験していない。このため、
「がつがつ競争しなくても何とかなるさ」的な考え方が強いのです。
――2006年7月16日号「読売ウイクリー」より
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●自らの明確なビジョンを持たない新人類世代
「読売ウイクリー」では、新人類世代を含む40歳代と、30歳代、50歳
代の3つのグループに分けて意識調査を行っています。その中で主な質問に絞
ると、次の3つになります。
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Q1/団塊世代の大量退職を自分にとってチャンスと考えるか
Q2/現在の会社でこのまま定年まで働き続けたいと考えるか
Q3/「新人類」と呼ばれた世代の働きぶりをどう評価するか
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Q1については、団塊世代の大量退職を絶好のチャンスと考える人はわずか
に10%――「いいえ」は37%、「どちらともいえない」は53%であり、
競争を好まない特性がよく出ています。
Q2については、「定年まで働きたい」は38%を占めるものの、「わから
ない」が40%であり、どちらとも決めかねている様子がうかがえるのです。
これに比べて「いいえ」と答えた22%の半数以上は女性であり、男性よりも
女性の積極性が目立っています。
Q3は、その新人類世代の仕事ぶりについてひとつ下の30歳代に聞いた質
問です。全体の36%はそういう世代が職場にいないという回答になっている
ことを前提に考える必要がありますが、肯定と否定がともに20%ずつになっ
ています。そして24%が「わからない」――要するに評価が定まらない状況
といってよいと思います。
全般的に見て個人差が顕著であるといえますが、どの質問に対しても「わか
らない」とか「どちらともいえない」が大きな割合を占め、自分をどのように
したいのか、どのような仕事をしたのかについて明確なビジョンがあるとはい
えないのです。これは、次の40代の女性の意見によくあらわれています。こ
ういう新人類世代が企業の中枢を占めたとき、企業カルチャーは一体どう変わ
るのでしょうか。
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古き良き時代の日本人の価値観を体現してもいないし、さりとて新しい価値
観を生み出せるほどのパワーもない。 ――40代女性
――2006年7月16日号「読売ウイクリー」より
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