INTEC JAPAN/BLOG

このフォーラムは、異文化研修の教育機関(株)インテック・ジャパンの情報発信用です。
最新のニュースを毎週月曜日にお届けします。

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● 2007年06月 記事 ●

2007年06月04日

リクルートのDNAはいかに育てられたか/0058号

●自由闊達な企業風土はどうして生まれたか

 いま、経営者――とくにベンチャー経営者の間で次の本が話題となっており
書店で好調に売れているそうです。リクルートの創業者であり、ベンチャーの
先駆けといわれる江副浩正氏の最近の著作です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     江副浩正著/角川ONEテーマ21
     『リクルートのDNA――企業家精神とは何か』
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 よくカリスマ経営者の「○○語録」という本が出版されています。これらは
その経営者が日々口にしている言葉を誰かが語録として書きとめたものがほと
んどであり、本人が文章にはしていないのです。
 江副氏自身は自らカリスマ性はないといい、シャイな性格で人前で話すこと
が苦手だというのです。そのため、自分の思いや経営に関するスタンスについ
ては「社是」や「社訓」あるいは「心得」などとして、自ら文章にし、それを
社員教育の教材として使っているのです。
 自分の考え方を文章にして社員に伝える――この江副流のやり方が結果的に
リクルートに共同経営体意識という独特の企業風土を生むのに役立ったと江副
氏は述懐しているのです。いまやリクルート出身者が日本の上場企業20数社
の社長をしており、リクルートは人材輩出企業とまでいわれているのです。
 リクルートの企業風土に対して多くの人々が持っているイメージは「自由闊
達」ということであろうと思います。そういう風土はどのようにして生まれた
のかといえば、徹底的な「現場主義」であると江副氏はいいます。
 リクルートはゼロからの起業であり、江副氏はすべてを自分ひとりでやらな
ければならなかったのです。この場合、経営者は仕事の現場の隅々まで知って
いる必要があると考え、社内をくまなく回って現場の社員との対話を大事にし
たというのです。また、リクルートは他社のあとを追わずに、これまで誰もや
っていないことをするという経営スタンスに立っているので教わる人がいない
――そこで江副氏はお客様を先生にして学ぶことにしたのです。それも単に教
わるだけではなく、自分の意見をちゃんと持ったうえでお客様から学ぶ――こ
ういう経営姿勢が現場主義であり、これがリクルートにみなぎる自由闊達な企
業風土として実ったのです。

●リクルートのDNAはいかにしてつくられたか

 江副氏は19歳で東大在学中、東大新聞の広告のコミッションセールスマン
になり、その仕事をもとに23歳でリクルートを創業したのです。以来29年
間リクルートの発展に尽くしたのですが、コスモス株譲渡事件をきっかけにリ
クルートを退社したのです。
 そのとき、リクルートグループ全体で1兆8000億円余りの借入金があり
リクルートは危機に陥ったのです。しかし、あとにつづく社員が懸命に働いて
危機を乗り越え、毎年1000億円余りの利益を出し続けて遂に借金を返済し
てしまったのです。そして、リクルートは無借金会社となり、売上高利益率が
30%を超える超優良企業に甦ったのです。このようにリクルートのビジネス
モデルとDNAは現在も生き続けているのです。
 江副氏はどのようにしてそのDNAをリクルートに残したのでしょうか。
 江副氏が経営をするに当たってヒントを得たのはP・F・ドラッカーの『現
代の経営』なのです。そこには組織を効率的に機能させる方法について、多く
のヒントがありますが、なかでもPC――プロフィットセンター制と称するマ
ネジメントのシステムなのです。
 これにヒントを得た江副氏は、会社の中に会社(PC)をたくさんつくり、
そこに大幅な権限を委譲したのです。このPC制を導入したことで、社員一人
ひとりが自発的に仕事をする風土が生まれ、そのなかで経営者が育って、リク
ルートは高収益企業になっていったのです。江副氏は、このリクルートのPC
制を「社員皆経営者主義」と呼んでいます。
 これによって「リクルートは商売の勉強ができる会社」ということが学生の
間で評判になり、企業家精神旺盛な人材が積極的に入社してくるようになった
のです。そしてPC制のもと、組織は自己増殖と細胞分裂を繰り返して、江副
氏に関係なく、社員が互いに競争しつつ成長するようになっていったのです。
 リクルートでは、社員が退職することを「卒業」といい、それぞれの「卒業
式」はホテルの宴会場などで会費制で行われるようになっています。リクルー
トの定年は他の企業と同様に60歳ですが、実際には50歳前後で卒業する人
がほとんどなのです。社員が早期に退職できる背景には、早期退職割増金制度
や社員持株制度、フレックス定年制度などが早くから設けられており、これが
起業家を育てているのです。
 江副氏自らが書いた「江副語録」にはなるほどと思われるものがたくさんあ
りますが、あるリクルートの卒業生に聞いた次の言葉はきわめて印象的です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
   時間はお金では買えないが、買える時間はできるだけ買いなさい
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 例えば、タクシーに乗るのはコストがかかりますが、それによって時間が節
約できるならそれを利用する価値は十分あるという意味です。     以上

2007年06月11日

世界的に注目を集める/イスラム金融/0059号

●「イスラム金融」とは何か

 原油価格が世界を動かす時代になっています。そのはざまにおいて「イスラ
ム金融」というものが注目を集めています。ところで、「イスラム金融」とは
何でしょうか。
 「イスラム金融」とは、厳格なイスラム教の教義にしたがって行われる金融
取引のことであり、現在、日本を含む世界70ヶ国以上で展開されています。
 「シャリア」というアラビア語があります。シャリアは、預言者マホメット
の残した言葉や行動、聖典コーランの規範をまとめたものです。具体的内容は
豚肉を食べること、お酒を飲むこと、賭博を行うこと、女性が肌を見せること
などを禁止した、教義というよりもイスラム教徒として正しく生きていく生活
規範のようなものです。
 このシャリアの約束を守って資金を融通する仕組みが「イスラム金融」なの
です。何が問題になるのかというと、聖典コーランでは、金貸しによる利子を
不労所得として禁止しているので、利子がとれないのです。アラビア語で「利
子」のことを「リバー」といっています。
 リバーがとれないとすると、それを伴う預金や貸出という金融業務ができな
いことになります。しかし、いくらイスラム教徒でも事業性の運転資金の調達
や将来に備えた資産運用という金融サービスは必要になります。そこでいろい
ろな工夫をこらしてこれらの金融サービスを行っているのです。
 例えば、家を購入する場合、一般的には銀行からお金を借りて売り手に支払
いますが、それでは銀行に利息を払うことになります。イスラム金融では銀行
がいったんその住宅を買い取り、利子ではなく、販売手数料を上乗せして買い
手に転売するのです。買い手は分割して住宅代金を銀行に支払うので、売り手
の銀行は販売手数料として利益を上げることができるのです。
 これをシャリア――イスラム法の教義に抵触しない取引――すなわち、イス
ラム金融といっているのです。イスラム金融は、1970年代後半に登場した
金融取引なのですが、その目的は1973年と1978年に起こった石油危機
で得られた巨額なオイルマネーを運用するためといわれています。
 しかし、その後1990年代の終りまでは、原油価格は1バレル=10ドル
台と低迷しており、それに伴って産油国の国家財政も悪化して、イスラム金融
の必要性が長い間薄れていたのです。
 ところが、2003年3月に開始されたイラク戦争によって原油価格は急激
に高騰し、2003年から2006年までの3年間で実に2.5倍に上昇した
のです。2003年にWTI原油価格(米国標準油種)は1バレル=約30ド
ルだったものが、2006年7月には1バレル=78.40ドルと史上最高値
を記録したのです。

●「アラブのIBM」とは!?

 OPEC(石油輸出国機構)の石油収入は、90年代終わりの1000億ド
ル(約12兆円)から、2006年には7000億ドル(約84兆円)に急激
に増えています。産油国としては、この巨額な現金――オイルマネーを運用す
るため、イスラム金融が再び世界中から注目されるようになったのです。
 中東の産油国には「投資庁」という役所があり、この投資庁によってオイル
マネーの管理・運用が行われているのです。投資庁はロンドン金融市場を通し
て、米国財務省証券や日本国債、日本株なども購入しているのです。日本の金
融機関もイスラム教徒の多い産油国の巨額の資金を取り入れるために、イスラ
ム金融に向けて本格的に動き出しています。原油価格の高騰によってアラブ人
の富裕層――その金融資産合計は約2兆ドル(240兆円)も誕生しており、
金融機関としては本気にならざるを得ないのです。
 政府系金融機関である国際協力銀行は、マレーシアで「スクーク」という債
券の発行を予定しています。「スクーク」というのはイスラム教の教義に則っ
て発行される債券のことであり、イスラム金融のひとつです。
 「ムダーラバ(信託金融)」や「ムシャラカ(出資金融)」などの一種のプ
ロジェクトに資金を出資し、そこから利益が出るとそれを配当として受け取る
欧米でいうプロジェクト・ファイナンスのような仕組みがスクークです。
 どうして、金融業務のようなものまでイスラム教がからんでくるのかという
と、アラブ諸国では宗教と生活が完全に一体化されており、そこから経済観や
経済原理も出てくるからです。
 例えば、中東地域に旅をするとよく聞く言葉に「インシャーラ」というのが
あります。これは「もしも神がお望みになるならば」という意味です。例えば
タクシーに乗って行き先を告げると、イスラム・タクシーの運転手は、「イン
シャーラ」というそうです。そんなことに神を引き合いに出すなんてと考えま
すが、これは隊商を組んで砂漠を旅するさいの危険を避けるために神に祈る昔
からの習慣からきているのです。
 ちなみに「アラブのIBM」といわれる言葉があります。IBMといっても
コンピュータの会社の名前ではなく、Iは上記の「インシャーラ」、Bは「ボ
クラ(明日)」、Mは「マレーシ(気にしない)」という意味なのです。中東
をよく旅する人は誰でも知っている有名な言葉だそうです。イスラム金融――
研究してみる価値があると思います。     ――『月刊アスキー』/07
「STARTUP/世界経済」を参照――              以上

2007年06月18日

数字をた使いこなす技がわかる山田真哉氏の本/0060号

●数字がうまくなることの意義

 どこの書店に行っても山田真哉氏の次の本がベストセラーになっています。
おそらくミリオンセラーの前作『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』(光文社新
書)以上に売れるのではないかと思います。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
   『食い逃げされてもバイトを雇うな/禁じられた数字(上)』
                    山田真哉著/光文社新書
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 山田真哉氏の職業は公認会計士――したがって、前作も今回の新作も会計の
ことを書いた本なのです。しかし、今回は標題の後に小さいサブタイトル「禁
じられた数字(上)」が付いています。ここが新しいのです。傑作なのです。
 まだ読んでいない人のために、エッセンスのほんの一部をご紹介することに
したいと思います。このエッセンスを読んだら、きっとあなたは本を買いたく
なると思うからです。
 本の前半で著者は「数字」を使うことの重要性を説いています。その例とし
て、まず、次の文章を読んでいただきたいのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 テストでいうと満点を取れるかどうかはわかりません。でも、まあまあ取れ
 るようになります。うまくなるコツは「たくさんの意識とちょっとの知識」
 です。                  ――山田真哉氏の上掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 どこにも問題のない、ごく普通の文章ですが、いまひとつパンチのない漠然
とした文章という印象を受けます。山田氏はこれを4つの数字を使って書き直
しているのです。印象はどう変わるでしょうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 テストでいうと100点を取れるかどうかはわかりません。でも、75点は
 取れるようになります。うまくなるコツは、「99%の意識と1%の知識」
 です。                  ――山田真哉氏の上掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 4つの数字とは、「100点」「75点」「99%」「1%」の4つです。
これだけで、文章はきわめて印象深い、パンチの効いたものに変わることがわ
かると思います。これが数字のチカラであり、意識して数字を使うことで、効
果的な表現が可能になるのです。

●数字には4つのルールがある

 数字にはルールというものがあります。山田氏は次の4つの数字のルールに
ついて詳しく説明しています。ここでご紹介できるのはごく一部です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     1.数字は順序がある   2.単位で意味を固定
     3.数字は価値を表現   4.数字は変化しない
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 第1のルール「数字は順序がある」の例として、山田氏は「WEB2.0」
を上げています。このネーミングが凄いというのです。とくに「2.0」とい
う数字−−このように命名するだけで今までのWEBは「1.0」ということ
になりますし、次に来るのは「3.0」になるからです。数字には順序がある
から、WEBの世界が現在進行形であることを示せるのです。
 第2のルール「単位で意味を固定」というのは、数字は単位をつけてはじめ
て意味を持つということをいいたいのです。「0」は単なる記号ですが、「0
円」と単位をつけることによって数字は意味を持ってきます。
 第3のルール「数字は価値を表現」――数字はその値によって価値を表現で
きるのです。「1リットルの涙」、「千の風になって」、「1000万ドルの
夜景」などがそうです。映画の宣伝で「みんなが泣いた」よりも「9割が泣い
た」の方がインパクトがあるのではないでしょうか。
 第3のルール「数字は変化しない」――数字は文字と違ってその意味は変化
しないのです。だから、人に安心感を与えることができるのです。「ビタミン
Cがたくさん入っています」よりも「レモン1000個分のビタミンCが入っ
ています」という方が信頼性が高くなります。
 ビジネスや会計の世界では、数字は2種類あると山田氏はいいます。それは
「使うべき数字」と「禁じられた数字」の2つであり、本書では前者の数字、
下巻(未発売)では後者の数字について説明すると山田氏はいっています。
 最後に、この本のタイトル『食い逃げされてもバイトを雇うな』の意味につ
いて簡単に述べておきます。一人で営業しているラーメン店があります。とこ
ろが出前を頼まれると、店主はお客を置き去りにして店を出てしまうのです。
そのため食い逃げをする客がいるのです。そこで常連客は、バイトを雇ったほ
うがよいとアドバイスするのですが、店主は耳を貸しません。だから、バカな
店主だなあと皆にいわれています。
 しかし、お客の全員が食い逃げをするわけではなく、そういう人はごく一部
であり、一度やると二度と店にはきません。そう考えると、食い逃げの被害額
よりもアルバイトを雇う経費の方が高くつくのです。会計的にその店主は合理
的に判断しているのです。読んで損のない本だと思います。      以上

2007年06月25日

急拡大する『セカンドライフ』とは何か/0061号

●「セカンドライフ」という3D仮想社会が出現

 「セカンドライフ」という言葉を聞いたことがありますか。
 セカンドライフとは、コンピュータ・グラフィクス(CG)で作られた仮想
社会の名称です。3次元のバーチャル空間にコンテンツが構築されているわけ
です。ユーザーはセカンドライフへの会員登録を行ってアカウントを取得する
とセカンドライフの住人となり、「アバター」と呼ばれる自分のキャラクタを
持つことができるのです。
 セカンドライフ用のビューワーソフトをサイトからダウンロードし、取得し
たアカウントを入力すると、目の前には3次元の新しい世界が現れます。ユー
ザーは自分のアバターを操作してその世界を探検したり、そこの住人とコミュ
ニケーションを楽しむことができます。まさに新しいスタイルのコミュニケー
ションということができます。
 このようにいうと、なぁーんだ、新しいオンラインゲームかと思う人も多い
と思いますが、普通のオンラインゲームとは大きく異なるのです。というのは
どのようなオンラインゲームにもそれがゲームである限り、「決められたゴー
ル」というものがあるのですが、セカンドライフにはそれがないのです。決め
られたゴール――つまり、何をやるのかという目的は現実の世界と同様にすべ
て自分で決めるのです。セカンドライフの住人には「究極の自由」があるので
す。どこに行ってもよいし、守るべき基本的なマナーはあるものの、何をして
もいいのです。そういう意味では人生と同じようなものです。
 個人だけではなく、企業も参加することができます。セカンドライフ内に土
地を買い、ビルや店舗を構えることにより、現実世界のように営利活動を展開
することができるのです。ビルであるとか、店舗であるとか、家であるとか、
服であるとか――これらはコンテンツと呼ばれますが、そういうものを作るの
はセカンドライフの住人なのです。
 セカンドライフの運営は、リンデン・ラボ社(カルフォルニア州)という米
国の企業がやっているのです。2003年からセカンドライフの商用サービス
をはじめていますが、2007年中にはセカンドライフの日本版も開始される
予定であり、さらに会員が増える可能性があります。
 それでは、現在セカンドライフの会員はどのくらいいるのでしょうか。
 最新の情報を調べてみると、2007年6月11日時点で714万人となっ
ています。2006年12月には200万人だったので、半年間で約3倍以上
に増えたことになります。
 経済産業省からの受託でセカンドライフに関する調査を実施したみずほコー
ポレート銀行産業調査部情報通信チームの分析によると、2007年度末には
会員は5000万人を突破し、2008年末には2億4000万人を超えると
予想しているのです。

●現実世界と仮想世界が混ざり合うセカンドライフ

 ものの売買ができるということは、セカンドライフ内には通貨が存在するこ
とになります。その通貨は「リンデンドル」といい、注目すべきことはその通
貨が現実通貨(米ドル)と交換可能なことです。リンデックスと呼ばれる交換
所で交換できるのです。もちろん現実通貨米ドルでリンデンドルを買うことも
できます。交換レートは変動相場制であり、リンデン・ラボ社が中央銀行とし
てドル売り(リンデンドル買い)、ドル買い(リンデンドル売り)の介入を行
っており、現在では次のような安定的な相場が実現しています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
    1ドル=270リンデンドル
    1ドル=120円とすると、100リンデンドル=45円
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 セカンドライフの住人が増えてくれば、大企業にとっても広告宣伝を行う重
要なチャネルとなってきます。そのため、日本企業では日産自動車、トヨタ自
動車、セシールなどがすでにセカンドライフ内に出店しており、住人に対し積
極的なプロモーションを行っています。
 このように、大企業まで乗り出してくることにより、仮想通貨の総取引量も
2006年の実績104億円が、2007年は1350億円、2008年には
1兆2500億円と爆発的に拡大する可能性が高いとみずほコーポレート銀行
産業調査部情報通信チームは予測しています。
 人々はなぜ、オンラインゲームに熱中するのでしょうか。それは「やったつ
もりになる――バーチャルを感じる」ことができるからです。とくにプロ級の
動きを瞬時に身につけられる各種のスポーツゲームなどはその典型です。
 格闘技ゲームで相手をダウンさせたときは思わずガッツポーズをしたり、負
けたときは悔しい思いをするものです。現実にはできないことをバーチャルに
体験できるからです。
 任天堂の「Wii」がヒットしたのは、現実世界の操作がバーチャルの映像
の内容と重なり合う部分があるからでしょう。それをもっと高度に発達させた
ものが、セカンドライフであるといえます。
 問題はそういうバーチャルな世界がわれわれの社会生活やビジネスになぜ影
響してくるのか、ここまでの説明ではきっと分からないと思います。まず、何
はともあれ、そういうものがあることを知っていただきたいのです。  以上

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