INTEC JAPAN/BLOG

このフォーラムは、異文化研修の教育機関(株)インテック・ジャパンの情報発信用です。
最新のニュースを毎週月曜日にお届けします。

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● 2007年11月 記事 ●

2007年11月05日

人材採用の方法が変化しつつある/0080号

●スクールバスにゴルフボールはいくつ入るか

 米マイクロソフト社が、新入社員の採用試験において、頭の体操式の問題を
出していることはよく知られています。その結果が良いということで、検索の
グーグル社やネットオークションのイーベイ社などの技術系企業でもそういう
問題を出すようになってきています。
 最近出題された問題をひとつご紹介しましょう。一切のヒントなしに問題が
解けるでしょうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 スクールバスにぎっしりゴルフボールを詰めるとした場合、ゴルフボール
 は、およそどのくらい入るでしょうか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 一瞬のうちにすぐ答えなければなりませんが、ヤマカンでおよそこのくらい
というのではなく、算出の根拠も示す必要があるのです。
 どんな人でもゴルフボールの大きさはわかっています。それにスクールバス
の大きさも大体見当がつきます。出題側としては、それだけの情報があれば、
解けるはずだと考えているのです。
 答は「約50万個」です。その根拠は次の通りです。
 まず、バスの高さと幅は大体同じであると見当をつけます。ゴルフボールの
大きさを考えると、大体50個分ぐらいでしょう。高さ50個、幅が50個に
なります。続いてバスの長さがどのくらいかです。おおよその見当で、バスの
幅の4倍と考えると、長さは約200個になります。そうすると、次の計算式
で50万個と算出できます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     50個 × 50個 × 200個 = 50万個
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この種の問題は、ヤマカンでは見当もつかないでしょう。上記のようにちゃ
んと論理を立てて、解く人がいるとしたら、その人は単なる計算上手というよ
りも問題の解決能力が優れていることがわかります。そういう人をマイクロソ
フト社は欲しがっているのです。どこの企業も同じはずです。
 これに似た最近のマイクロソフト社の問題をもう一題ご紹介しておきます。
これはシアトルについてある程度知っていないと解けないでしょう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 シアトル中のすべての窓ガラスを洗うとしたら、請求額はいくらか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 これは、ゴルフボールの問題と違って、シアトルにどのくらいの建物があ
り、どのくらいの窓があるか、さらに窓拭きの時給の相場はどのくらいかと
いうことを大体知っている必要があり、かなり難しい問題です。

●凝り過ぎの感のあるグーグルの採用試験

 入社試験に手の込んだ仕掛けを用意しているのはグーグル社です。グーグ
ル社はネットなどでの入社志望の申し込みはできないのです。同社は3年前
に、シリコンバレーのハイウェイ101号線沿いの広告看板に難解な数学の
問題を掲示して、エンジニアを引き寄せようとしたのは有名な話です。
 数学の答の中に解答を送るURLが隠されており、そのサイトにたどり着
くと、次にはもっと難しい問題が出されるのです。それをクリアしてはじめ
て履歴書の提出が求められます。そして、面接に臨むわけですが、そのさい
次のような奇妙な問題が出されます。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 仮に、あなたが5セント硬貨と同じ身長に縮んだとする。あなたの質量
 も、もとの密度を保ったまま、身長に応じて減ったとしよう。それから
 あなたは空っぽのガラスのミキサーに放り込まれる。ミキサーの歯は今
 から60秒後に動き始める。さて、あなたならどうしますか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 この問題に対する解答としては、次の3つのどれかの答が求められている
といえます。もちろん、これ以外の答えがあれば歓迎されます。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
    1.目盛りのきざみを足場にしてよじ登り脱出する
    2.ガラスを内側からねじって外すべく努力をする
    3.スクリューが回り出したら気流を利用して出る
――――――――――――――――――――――――――――――――――
 いささか凝り過ぎの感は否めないですが、やはり問題解決能力を求めてい
るようです。知識を持っているかどうかを問うのではなく、持っている知識
を動員していかにして難問を解決するかという智恵が試されているのです。
 日本でも新卒者を年俸1000万円で雇う企業が現れています。携帯電話
向けの情報を配信しているアクセルマークという企業です。それは同社の行
うコンテストの優勝者の中から選ばれるというのです。
 コンテストに集まった学生をいくつかのグループに分けて、与えられた課
題に対して新規事業を提案させるのです。優勝グループ全員にはそれぞれ賞
金として10万円が支払われ、リーダー的役割を果たした学生が採用される
というのです。人材採用のやり方が変化しつつあるようです。    以上

2007年11月12日

5つある日本の世界一/0081号

●悪い面と良い面の2つの日本の世界一

 日本という国がこれだけは世界一といえるものをひとつ上げなさい――この
ように問われたらあなたはどう答えますか。
 実際に調査をしたわけではないので正確なことはわかりませんが、良い面と
悪い面の次のどちらかを上げる人が多いと思います。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
          悪い面:「国の借金」/第1位
          良い面:「平均寿命」/第1位
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 日本の「国の借金」が世界第1位というのは、国民にあまねく知られていま
す。なぜなら、テレビの政治番組ではそのことが繰り返し取り上げられており
財務省もウェブサイトを使って国民に訴えているからです。
 確かに2005年の日本の「国の借金」は、GDP比177.3%であり、
第2位のギリシャの124.2%、第3位のイタリアの120.4%を引き離
してダントツの第1位です。2007年8月に財務省の発表した最新のデータ
によると、国債や借入金などを合計した「国の借金」はこの6月現在で、過去
最高の836兆5213億円に達しているのです。これは、国民一人当たり約
655万円の借金に相当します。
 しかし、日本はこのように国の借金のGDP比は世界一ですが、日本政府は
GDPに匹敵する金融資産を保有しているのです。財務省はなぜかこの点を強
調しませんが、あくまでこれをベースにして財政再建に取り組むべきです。
 悪い面はこのくらいにして良い面の世界一について述べましょう。2007
年7月に厚生労働省が明らかにした調査結果によると、日本人の平均寿命は次
の通りであり、男女ともに世界最高なのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
          女性の平均寿命 85.81歳
          男性の平均寿命 79.00歳
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 2000年から2005年を対象とする国連の調査によると、日本は男女平
均で81.9歳で世界一であり、2位の香港に0.4歳、3位のアイスランド
に1.3歳の差をつけているのです。
 日本が長寿国であるのは、米や野菜に魚介類を中心にした伝統的な食文化に
よるもので、現在、世界中で日本食ブームが起こっています。ちなみに肉を多
く摂取する米国の寿命ランキングは77.3歳の34位となっています。

●あと3つある日本の世界一

 これら2つの世界一は国際政治学者の浅井信雄氏の新刊書『日本の本当の順
位/世界レベルで見たわが国の姿』/アスキー新書030に出ているのですが
上記の2つの世界一に加えて、さらに次の3つの世界一があるのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
           「たばこの輸入量」/第1位
           「ブログの投稿数」/第1位
           「新聞の発行部数」/第1位
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 3番目の世界一は「たばこの輸入量」です。
 WHO(世界保健機構)が2002年に行った調査によると、紙巻たばこの
輸入量は834億7800万本で日本は世界一なのです。第2位のフランス、
第3位のイタリアと比べても突出しています。だから日本は「禁煙化が進む世
界の灰皿」といわれているのです。
 4番目の世界一は「ブログの投稿数」です。
 米国のテクノラティ社が2006年に行った調査によると、世界中のブログ
全体で使用されている言語における日本語の割合が37%でトップになったの
です。2005年においては英語がトップだったのですが、1年間で英語を上
回ったことになります。
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            日本語 ・・・ 37%
            英 語 ・・・ 36%
            中 国 ・・・  8%
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 世界各国で使用され、世界共通語の英語をほとんど1国でしか使われない言
語である日本語が上回るということは大変なことです。日本人は他人に対して
意見を述べるのが上手ではなく、いいたいことを貯めこんでいる傾向が強く、
ブログはそのストレスの捌け口になっているのでしょうか。
 5番目の世界一は「新聞の発行部数」です。
 UNESCOが2000年に行った調査によると、日本の新聞の発行部数は
千人当り565.96部で世界一なのです。第2位はノルウェーが僅差でつい
ていますが、3位以下は大きく引き離しています。日本は書籍の発行部数も多
いので、活字好きの国民性をあらわしています。日本の新聞の発行部数がここ
まで伸びたのは、世界に類を見ない宅配システムの存在が大きく寄与している
といえます。これが購読契約をやめにくくしているのです。      以上

2007年11月19日

日本が世界レベルで順位が低い2つのもの/0082号

●IT投資に消極的な日本――IT投資マインドで日本最下位

 前回、日本一のものを5つご紹介しました。今回はその続きとして、順位が
低いものを2つご紹介することにします。出典は、浅井信雄著、『日本の本当
の順位/世界レベルで見た我が国の姿』(アスキー新書/030)です。それ
は次の2つです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     「IT投資マインド」 ・・・・・・  最下位
     「英語力」      ・・・・・・ 110位
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 米国のITコンサルタント企業であにるガートナー社が行った調査によると
日本のIT投資マインドは世界16地域中最下位という結果になっています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     第 1位 インド ・・・・・・・・・ 100
     第 2位 シンガポール ・・・・・・  82
     第 3位 スペイン・ポルトガル・・・  74
     第 4位 マレーシア ・・・・・・・  71
     第 5位 オーストラリア ・・・・・  68
     第 6位 中国 ・・・・・・・・・・  67
     第 7位 フランス ・・・・・・・・  64
     第 8位 韓国 ・・・・・・・・・・  60
     第16位 日本 ・・・・・・・・・・  13/最下位
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 IT投資マインドを何で決めているかですが、各指標における順位に点数を
つけて総合点で評価しているのです。したがって、インドの得点は100です
が、満点という意味ではありません。
 ITの分野は技術革新の余地が多く、つねに動いています。そのため、効果
的な投資に成功すれば、大きなリターンが得られますが、失敗するリスクも大
きいわけです。日本人は慎重でリスクにだけ目がいき、投資の機会を失ってい
る可能性があります。日本人は基本的に変革を好まず、現状を維持したいとい
う保守的な傾向が強いので、IT投資に出遅れているのです。しかし、IT先
進国として、技術面で高い評価のある日本が最下位というのはあまり褒められ
たことではないでしょう。ちなみに第1位のインド、2位シンガポール、8位
の韓国はIT分野に関し、おもに政府主導で物事が進んでいます。何でも民営
化は考えものです。

●TOEFLの順位で日本の英語力は世界110位

 世界で一番英会話学校が多いのは日本です。それにもかかわらず、日本人は
英語が苦手といわれます。日本に旅行でやってくる外国人は日本人が英語を話
せないのをよく知っていて日本語を勉強してくるそうです。
 世界中の英語圏以外の国で、英語力を判定するために実施されているテスト
に「TOEFL」――Test Of English as a Foreign Language―― がありま
すが、このテストは各国の平均点は公表されています。これによると日本は、
677点満点(ペーパーテスト)で497点で世界110位なのです。アジア
で400点台の国は日本とモンゴルだけであり、かなり低い水準です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     第  1位 デンマーク ・・・・・・・・ 619
     第  2位 ベルギー ・・・・・・・・・ 611
     第  2位 ルーマニア ・・・・・・・・ 611
     第  4位 オーストリア ・・・・・・・ 609
     第  4位 アイスランド ・・・・・・・ 609
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     第110位 日本 ・・・・・・・・・・  497
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 どうして日本人は英語をうまく話せないのでしょうか。理由としては次の3
つが上げられます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     1.日本語と英語の言語としての構造の違い
     2.「話す」よりも「読む」中心の英語教育
     3.流暢な英語にこだわり積極的に話さない
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 第1の理由として、日本語と英語の言語としての構造がかけ離れていること
があります。主語と述語の位置関係や冠詞の有無といった文法面の違いなどが
あります。つまり、日本人にとって英語は習得しにくい言語なのです。
 第2の理由として、日本の英語教育が「話す」よりも「読む」に重点が置か
れていることです。そのため英語が十分話せない英語の教師も多いのです。こ
の点は改善されつつありますが、スピードは遅いです。
 第3の理由として、シャイで完璧主義な日本人の性格の問題があります。言
語は話さなければ上達するはずはありませんが、日本人は流暢な英語にこだわ
り過ぎて、積極的に話そうとしないのです。これでは上達はとうていおぼつか
ないといえます。                         以上

2007年11月26日

日本は知財先進国である/0083号

●技術の先進国にふさわしくない日本のブロードバンド普及率

 このところ2回連続で、浅井信雄氏の著書『日本の本当の順位/世界レベル
で見たわが国の姿』(アスキー新書030)から、意外な日本の世界順位をご
紹介していますが、最終回として2つの項目の日本の順位を取り上げます。
 最近の通信技術の進歩には目を見はるものがあります。ここ10年ほどの間
に、日本の通信インフラもアナログモデムやISDNのナローバンド回線から
ADSLや光ファイバーのブロードバンド回線へと変わってきています。
 しかし、日本のブロードバンド普及率は20.2%で世界30ヶ国中第14
位なのです。日本といえばテクノロジー先進国として世界的に有名ですが、本
当はベスト10にも入っていないのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     第 1位 デンマーク ・・・・・・・ 31.9    単位%
     第 2位 オランダ ・・・・・・・・ 31.8
     第 3位 アイスランド ・・・・・・ 29.7
     第 4位 韓国 ・・・・・・・・・・ 29.1
     第 5位 スイス ・・・・・・・・・ 28.5
     第 6位 ノルウェー ・・・・・・・ 27.7
     第 7位 フィンランド ・・・・・・ 27.2
     第 8位 スウェーデン ・・・・・・ 26.0
     第 9位 カナダ ・・・・・・・・・ 23.8
     第1O位 ベルギー ・・・・・・・・ 22.5
     ―――――――――――――――――――――――
     第14位 日本 ・・・・・・・・・・ 20.2
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ランキングを見ると、第1位のデンマークを筆頭に、6位のノルウェー、7
位フィンランド、8位スウェーデンと、北欧の国々が目立ちます。北欧には、
ノキア(フィンランド)やエリクソン(スウェーデン)など、世界的な通信関
連企業があり、社会的な通信インフラが整備されているのはある意味で当然で
あるといえるでしょう。
 注目すべきは、第4位の韓国です。首都ソウルの街角ではネットカフェの看
板がたくさん出ており、ネットワークゲームもさかんな国です。韓国が4位と
いう高いポジションにいるのは、国の政策としてブロードバンド化を進めてき
ているからです。

●音楽に正規の対価を支払う知財先進国/日本

 日本レコード協会の調査によると、日本におけるオーディオレコード(CD
音楽DVD)の年間売上高は51億6780万ドルで、米国に次いで世界第2
位なのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
     第 1位 米国 ・・・・・・ 12153.40   単位ドル
     第 2位 日本 ・・・・・・  5167.80
     第 3位 英国 ・・・・・・・ 3508.70
     第 4位 ドイツ ・・・・・・ 2149.00
     第 5位 フランス ・・・・・ 1979.30
     第 6位 オーストリア ・・・  716.70
     第 7位 カナダ ・・・・・・  693.80
     ―――――――――――――――――――――――
     第20位 中国 ・・・・・・・  211.80
     第25位 台湾 ・・・・・・・  142.50
     第28位 韓国 ・・・・・・・  132.80
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 日本は経済大国ですが、「音楽が好きな国」としての世界第2位は、知的文
化レベルの高い国――知財先進国の証明として、よい傾向であると思います。
とくに米国は別として、英国を上回っているのは凄いことです。
 どうしてかというと、米国と英国は世界中に音楽を発信している国であり、
自国の売上高が大きくなるのは当然のことだからです。日本はiPodなどの
デジタル音楽プレーヤーの普及度も大きく、明らかに音楽好きの国民性である
といえます。
 これによる大きなメリットがあります。それは、日本は世界各国の音楽業界
から大きな市場規模を持つ国として重要視されていることです。世界中の大物
アーチストたちがこぞって日本にやってくるのはそのためなのです。彼らとし
ては、日本で売り上げを伸ばすことができれば、音楽レコードの商業的成功を
勝ち得ることになるからです。ですから日本にいれば、一流ブランドの音楽家
たちの演奏を楽しむことができるのです。
 日本に比べると、20位の中国、25位の台湾、26位の韓国などアジアの
国々の売上高は低迷しています。その理由としては、海賊盤の普及と関係があ
ります。海賊盤は日本の常識からすれば、ほとんどタダ同然の価格で売られて
います。中身は同じなので、高価な正規盤を買う人が少なくなるのは当然のこ
とです。海賊盤はモラルの面から考えても問題がありますが、そういう国には
一流の音楽家が寄り付かないデメリットもあるのです。        以上

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