INTEC JAPAN/BLOG

このフォーラムは、異文化研修の教育機関(株)インテック・ジャパンの情報発信用です。
最新のニュースを毎週月曜日にお届けします。

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● 2007年12月 記事 ●

2007年12月03日

エネルギーの安全保障に無策なニッポン/0084号

●自然エネルギー市場が急成長している

 このところ自然エネルギーの市場が欧州連合(EU)を中心に急成長してい
ます。数字を上げると、市場規模は次のようになります。
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  709億ドル(約7兆8000億円)――2006年の世界の投融資額
  前年比44%の増加
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 自然エネルギーといえば太陽光発電が頭に浮かび、多くの人は日本が世界を
リードしていると思っています。しかし、実態はそうではないのです。基本的
に日本は、いわゆる化石燃料(石油、天然ガス、石炭)と原子力という旧世代
エネルギーから脱却できないでいるのです。
 ところで、自然エネルギーとは何でしょうか。自然エネルギーには再生可能
エネルギーを含むので、その主なものは次の6つになります。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
  1.風力発電 ・・・・・・・・ 自然の風で風車を動かし発電する
  2.太陽光発電 ・・・・・・・ 太陽の光から太陽電池で直接発電
  3.太陽熱利用 ・・・・・・・ 太陽熱を集め温水や冷暖房に利用
  4.バイオマスエネルギー ・・ 生物資源燃料を利用する熱電併給
  5.小水力発電 ・・・・・・・ ダムを造らない小規模の水力発電
  6.温度差エネルギー ・・・・ 海や川の水と外気温の温度差利用
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 自然エネルギーは、化石燃料のように使えば減ることのない資源――風力や
太陽光などと、一定の範囲内で使うと再生ができる資源――間伐材などの2つ
を含むのです。間伐材とは、森林の成長過程で密集化する立木を間引く間伐の
過程で発生する木材のことです。
 自然エネルギーで市場が最も大きいのは風力発電ですが、世界全体の設備容
量は2006年は累計7420万キロワットで前年比で26%増えています。
市場を引っ張っているのはドイツで、2000万キロワットを超えてダントツ
のトップです。
 第2位はスペインと米国で1200万キロワット、第3位はインドで630
万キロワット、第4位は中国で260万キロワット、日本はわずか139万キ
ロワットで、ベスト10から外れ、現在第13位なのです。
 続いて、太陽光発電です。この分野は本来日本がリードしてきたはずですが
2004年にドイツに抜かれ、2006年にはさらに大きく水をあけられてい
るのです。2006年に日本は設備――太陽電池の総容量を170万キロワッ
トと20%増やしたのに対し、ドイツは60%増加させて306万キロワット
になったからです。

●自然エネルギー対策に無策が際立つ日本

 以上の動きとは対照的に、スウェーデンやフィンランドなどの北欧諸国は、
バイオマス(生物資源)エネルギーの利用がさかんなのです。これらの国々で
は、間伐材を燃やして発電すると同時に、市内に巡らされたパイプラインでお
湯を送る「熱電併給――コージェネレーション」方式を取り入れています。こ
の方式によって地球温暖化の原因である二酸化炭素――CO2の排出量を90
%減らしたところもあるということです。
 しかし、なんといってもドイツは自然エネルギー先進国といえます。かなり
前から国策として目標を定め、目標を上回るスピードでそれをクリアしてきて
いるからです。
 ドイツでは、発電量に占める自然エネルギーによる発電の割合を2010年
には12.5%にするという目標を掲げて取り組んだのですが、これを4年も
早い2006年に達成しています。そのため、今度は2030年までにそれを
45%にする長期目標を掲げています。つまり、電源の半分近くを自然エネル
ギーで賄えるようにしようというのです。
 ドイツだけではないのです。ドイツに主導されてEUが動き出し、EUは、
2007年2月に自然エネルギー電力を2010年までに22%、2020年
には30%にするという目標を決定しています。
 地球温暖化問題に冷淡な米ブッシュ政権でも、2007年の一般教書演説に
おいて、脱石油とエタノールへの大規模な移行を訴えて、2020年には自然
エネルギー電力を15%にすることを目指しているのです。
 各国がこれほど自然エネルギーの普及・拡大を目指すのは、単に地球温暖化
問題だけでなく、それがエネルギーの安全保障に有効だからです。現在、原油
価格が高騰しているのは、石油の供給がそう遠くない時期にピークに達するこ
とが背景にあるからです。しかし、地域の資源を利用する自然エネルギーは純
国産エネルギーであり、資源獲得競争や価格変動のリスクがないのです。
 これに対して日本の無策ぶりは際立っています。安倍普三前首相が打ち出し
た温暖化防止の総合戦略「美しい星50」には、自然エネルギーへの言及が一
言もないのです。スタートが同じだったのにもかかわらず、ドイツと圧倒的な
差がついている日本――今後日本としてどのようにエネルギーの安全保障を確
立していくのでしょうか。−−『週刊エコノミスト』/2007年11/27
号参照。                             以上

2007年12月10日

1ドル割れのDRAM市場の意味するもの/0085号

●なぜ日本はDRAM戦争に敗れたのか

 2007年も師走に入り、DRAMの価格が1ドル割れを起こして、その影
響が拡大しつつあります。DRAMとは、PCや携帯電話の主記憶(メイン・
メモリ)に使われる半導体であり、その価格は業界のみならず、国の経済・産
業に影響を与える重要なファクターの1つとして、頻繁に新聞紙上などにも登
場するので、ご覧になった方もあると思います。
 このDRAM――半導体の歴史のなかで、最も激しい栄枯盛衰が繰り返され
てきたのです。もともとDRAMの生産は、日本の得意とする分野であり、長
く世界一を誇っていたのです。しかし、現在では、サムスン電子やハイニック
スなどの韓国企業に抜かれ、さらにドイツにも抜かれて、現在世界シェア4位
にまで落ち込んでしまっています。
 米調査会社のアイサプライの調査による2007年1月〜9月の累計売上高
シェアは次のようになっています。
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  第1位 サムスン電子(韓国) ・・・・・・・・・・ 27.1%
  第2位 ハイニックス(韓国) ・・・・・・・・・・ 21.9%
  第3位 キマンダ(ドイツ) ・・・・・・・・・・・ 13.0%
  第4位 エルピーダ(日本) ・・・・・・・・・・・ 12.0%
  第5位 マイクロン・テクノロジー(米国) ・・・・  9.9%
  第6位 南亜電子(台湾) ・・・・・・・・・・・・  5.0%
  第7位 力晶半導体(台湾) ・・・・・・・・・・・  4.7%
  その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  6.4%
              ――米調査会社のアイサプライの調査より
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 「エルピーダ」というのは、日本で唯一のDRAMの開発・設計・製造・販
売会社であり、正式名称はエルピーダメモリ株式会社――日立製作所と日本電
気のDRAM事業部門の統合によって設立された企業です。
 それにしても日本はどうしてこの地位に甘んじているのでしょうか。
 1980年代においてDRAMの主要な用途は、メインフレームや電話交換
機向けだったのです。当時のDRAMはまだ開発途上であったため故障が多く
メインフレーム・メーカーや電電公社(現NTT)は、故障しないDRAMを
メーカーに求め、「25年保証の信頼性」を要求してきたのです。メーカーは
これに応えて作業工程の多い高品質のDRAMの量産に成功し、そのシェアで
世界一になったのです。
 ところが1990年代に入ると、コンピュータ業界に変化が生じたのです。
メーンフレームに替わってPCが上位市場となったことです。PC向けのDR
AMには25年保証の高信頼性は必要なく、その代わりに「安価なこと」が求
められたのです。しかし、日本の主要顧客はメーンフレーム・メーカーであっ
たことと、PCに乗り遅れたため変化に対応することができなかったのです。
これによって日本は、韓国メーカーの後塵を拝するようになったのです。

●DRAM1ドル割れをどう見るか

 台湾の市場調査会社の取引情報によると、DRAMの価格は2007年11
月29日現在で次のようになっています。
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      DDR2/512MB ・・・ 0.82ドル
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 2007年1月には6ドル台であったものが、一年で1ドル割れであり、業
界には衝撃が広がっています。DRAMの1ドル割れは、ITバブルの崩壊以
来のことであり、6年ぶりの異変といえます。
 どうしてこんなことになったのかというと、その主因は2007年1月に発
売されたマイクロソフト社の新OS「ウインドウズ・ビスタ」の売れ行き不振
にあります。今まで新OSが出るとPCの需要が高まり、それに伴いDRAM
の需要も急増していたからです。
 そのため、ウインドウズ・ビスタのヒットを見越して、最大手のサムスンを
はじめとするメーカー各社はDRAMの大増産を行ったのです。しかし、期待
通りの需要が発生せず、メーカー各社は膨大な流通在庫を抱え込むことになっ
たのです。その数量は3億個とも5億個ともいわれます。この在庫は年間需要
の10〜20%に該当し、少ない数字ではないのです。
 しかし、DRAM市場の場合、シェアや需給だけでは先を読みきれない特殊
性があるのです。それは、DRAMは原油などと同様に基本的には「売り手市
場」であって、メーカーがこの価格以下では取引しないと宣言すると、価格の
下落はストップするのです。まして、最大手のサムスン電子やハイニックスが
それをやったら価格の下落が止まることは確実です。
 しかし、最大手の韓国企業2社は、1ドル割れを放置したまま動こうとはし
ていないのです。これをもって「サムスン電子は意図的に1ドル割れを放置し
て業界再編を仕掛けるのではないか」という憶測が出ています。消息筋による
と、現在の大手5社は3社までに再編されるのではないかとしています。
 これに備えてか、唯一のエルピーダは今期の設備投資を300億円積み増し
することを発表しています。DRAM市場は風雲急を告げているのです。以上

2007年12月17日

マーケティング手法を一変させつつあるYouTube/0086号

●動画は言語の壁を超える「世界の共通語」である

 「INTECFORUM」にユーチューブについての記事『動画版ブログ/ユーチュー
ブ』(第25号)を掲載したのは2006年10月2日のことであり、既に一年
以上が経過しています。
 ユーチューブの設立は2005年のことですが、「INTECFORUM」に記事を掲
載した2006年10月というのは、ユーチューブがグーグルに約16億50
00万ドル相当の株式交換で買収されたときだったのです。
 このユーチューブ――設立してわずか一年でテレビなどのマス・メディアや
企業のマーケティングに大衝撃をもたらし、ネット利用者のカルチャーを一変
させてしまったのです。
 ユーチューブは、ごく簡単にいうと、自分の制作した動画を無料でアップロ
ードできるサイトです。今やカラーのデジタル・ビデオカメラが格安となり、
誰でも簡単に動画を制作できるようになっています。
 企業のパーティー、家族旅行、子どもたちの運動会、製品の説明などの動画
をそのままユーチューブにアップロードすれば、ネットを通じて世界中でそれ
を見ることができるのです。考えてみれば、こんな便利なものはないといえま
す。ビジネスはもちろんのこと、プライベートでも利用できるからです。
 ユーチューブの特徴を整理すると、次の3つになると思います。
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          第1の特徴 ユーザ志向である
          第2の特徴 言葉の壁を超える
          第3の特徴 映像の動きが速い
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 第1の特徴としては「ユーザ志向である」ことが上げられます。
 何よりもユーザが簡単に見られるということです。ユーチューブのサイトを
開いて、キーワードで検索して見たい動画を探し、ワンクリックで再生できる
――これなら誰でもできます。自分の動画をアップロードするまでもなく、見
る専門の利用者が多いのです。
 ユーチューブは動画サイトですが、そのコンテンツはユーザが提供するとい
う点でも、ユーザ志向が貫かれています。このコンテンツはユーザが提供する
という点は、セカンドライフのコンセプトとも合致します。
 第2の特徴としては「言葉の壁を超える」ことが上げられます。
 ウェブサイトにしてもブログにしても、言葉という壁がありますが、動画に
は言葉は不要です。動画は言葉の壁を乗り越える「世界の共通語」となり得る
のです。したがって、世界中の人々が自由に投稿できるのです。
 第3の特徴としては「映像の動きが速い」ことが上げられます。
 動画サイトはユーチューブの他にもたくさんありますが、頻繁なCMにうん
ざりさせられたり、画像の動きが緩慢であったり、画像が小さ過ぎたりして見
にくいものが多いのです。しかし、ユーチューブの画像は動作が速いし、スム
ーズで見やすいのです。それに最近ではフル画面で見ることも可能です。

●日本がユーチューブ流行のきっかけを作っている

 大前研一氏の『ユーチューブというマーケティング手法』というネット・レ
ポートによると、ユーチューブの人気の沸騰に関しては米国よりも日本が先行
したといっています。
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 わたしは、ユーチューブがサービスを開始した当初から、ユーチューブのア
 クセス数をプロットし、同時にトラフィック、世界のどの地域からのアクセ
 スが多いかを観察していた。すると2006年の6月に入って、日本からの
 アクセスが急増したことが分かった。地域的には、東京都北区がトップであ
 る。都市在住の高校生たちが、「わたし、○○のビデオ撮っといたから見て
 みて」といった仲間同士のやり取りに使い始めたのだ。
     ――大前研一氏/『ユーチューブというマーケティング手法』より
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 とかくIT技術の活用に関しては日本は世界に比べて遅れ気味なところがあ
りますが、ここにきてブログの日本語サイトのシェアが英語サイトを抜いて、
37%で世界一になったり、ユーチューブの流行に日本が重要な役割をしてい
たりとか、日本の若い人のIT活用が非常に進んでいるというニュースが入っ
てきており、前途に明るさを感じさせます。
 ところで、ロシア大統領プーチン氏の英語のスピーチを聞いたことがあるで
しょうか。いまどきのことですから、それはそれほど難しいとは思いませんが
日本にいると、なかなかその機会はないと思います。そういう方は次のURL
をクリックしてみてください。プーチン大統領が2014年の冬季オリンピッ
クの誘致スピーチを見事な英語でこなしているのを試聴することができます。
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       http://jp.youtube.com/watch?v=_aNo3DxWaW4
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 現代は短い動画の時代なのです。動画による情報は、文字だけの情報に加え
て、はるかに大量で正確な情報を伝えることができます。ビジネスパーソンは
この新しいネットメディアへの対処法を真剣に考えるときにきています。以上

2007年12月25日

IPアドレスの枯渇は外交・政治問題化する/0087号

●2012年初頭にIPアドレスは枯渇する

 IPアドレスがやっかいな国際政治問題を引き起こしかねない――このよう
に主張するのは、日本のインターネットの草分け的存在である慶応義塾大学の
村井純教授です。
 ところで、IPアドレスとは何かご存知でしょうか。
 インターネットが実用化されてから15年が経過しましたが、IPアドレス
が何であるかを正確に理解している人はけっして多くないと思います。しかし
インターネットを使っている人であれば、IPアドレスがどうやら不足してい
るというぐらいは聞いたことがあると思います。
 インターネットは既に「社会のインフラ」となっており、ちょっと障害が起
こっただけでも企業の業務や個人の生活に深刻な影響を与える恐れがあるよう
になっています。その社会のインフラの基盤がきしみ出している――村井教授
はこう警告しているのです。
 IPアドレスというのは、簡単にいえば、インターネットに接続されたコン
ピュータや通信機器一台一台に割り当てられた識別番号のことです。郵便の場
合と同様に、インターネット上では、この識別番号(IPアドレス)に重複が
あってはならないので、IPアドレスの割り当てや管理については、各国のN
IC(ネットワークインフォメーションセンター)が行っているのです。
 現在私たちが使っているIPアドレスは、「IPV4/アイピー・ブイ・ヨ
ン」、つまりバージョン4なのですが、それは2の32乗であって、その個数
は有限――約43億個なのです。
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      2の32乗 = 42億9496万7296個
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 実はIPアドレスの不足は、インターネット・ユーザが急激に増えたことが
原因ではないのです。既に述べたように、IPアドレスはNICに申請して割
り当てを受けるかたちになっているのです。個人のネットユーザは「そんなこ
としたことはない」というかも知れませんが、それはプロバイダが代行してく
れているのです。
 問題はIPアドレスを割り当てる基準に問題があったのです。つまり、最初
のうち大判振る舞いをしてしまったので、後になって大幅な不足が生ずるよう
になってしまったというわけです。
 総務省は、2007年10月に、世界で初めて政府としてIPアドレスの新
規割り当てが困難になる時期の見通しを次のように発表しています。
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   2010年半ばから2012年初頭にはIPアドレスが枯渇する。
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●IPV4資源の半分以上は米国が保有している

 IPアドレスの枯渇については、はじめからわかっていたことであり、それ
に備えて次世代のIPアドレスのバージョン「IPV6」は既に完成され、誰
でもそれを使ってネットワークを構築できるのです。IPV6は、2の128
乗ですから、次のようにIPアドレスの個数は激増します。日本には「澗/か
ん」という単位があるので、2の128乗は340澗ということになります。
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2の128乗/340,282,366,920,938,463,463,374,607,431,768,211,456 個
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 「なぁんだ、それなら心配ないじゃないか」という声が聞こえてきそうです
が、そう簡単な話ではないのです。それはIPV4とIPV6は互換性がない
からです。つまり、IPV6でネットワークを構築しても現在のインターネッ
ト、すなわちIPV4のネットワークとはつながらないのです。
 もちろん、技術的にIPV4とIPV6の世界をつなぐことは可能です。し
かし、現在のサーバーやルーターなどの通信機器は、すべてIPV4で設計さ
れており、ハードやソフトに大幅な変更を加える必要があるので、相当のコス
ト高になってしまうのです。本当に2012年にIPアドレスが枯渇すると、
それ以降のIPアドレスの割り当てはIPV6のみとなります。
 ところで、IPアドレスは最初のうちには相当無駄に割り当てたといいまし
たが、世界中に大量のIPアドレスが余っていることになります。それなら、
その余っているIPV4を購入する方が、IPV6でネットワークを構築する
より、コスト的に安く済むことになります。
 冒頭の村井教授の心配は実はそのことなのです。現在米国は割り当て済みの
IPアドレスの55%を持っており、それが金になることを知っていますから
絶対に手放さないでしょう。IPV4アドレス市場が形成され、一儲けできる
からです。したがって、この問題を放置すると外交・政治問題に発展する恐れ
があるのです。上位3国のIPアドレスの保有割合を示しておきます。
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      米国 ・・・ 1,406,625,024 54.84%
      日本 ・・・  141,445,376  5.51%
      中国 ・・・  134,754,560  5.25%
―――――――――――――――――――――――――――――――― 以上

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