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2008年02月18日

原油の正体について知る/原油問題②/0094号

●原油はどのように生産されるか

 原油は炭素と水素の化合物です。しかし、日常の家事やお風呂で利用する天
然ガスも炭素と水素の化合物なのです。どこが違うのでしょうか。それは、炭
素と水素の結合比率が異なるため次の違いが出るのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
       原  油 ・・・ 常温・常圧で「液体」
       天然ガス ・・・ 常温・常圧で「気体」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 このように原油は「液体」であることが特色なのですが、そのため原油が地
下の深層で地底湖のように液体の状態で溜まっている――それが「油田」であ
ると考えている人が少なくないと思います。
 しかし、実際の油田とは、地下数千メートルの地層――貯留岩という無数の
細かい粒からできている砂岩で形成されており、原油はその貯留岩のなかに存
在しているのです。
 原油を採取するには、ダイヤモンドを先端に取り付けたリグという油田掘削
装置を使って貯留岩まで掘り進み、そのうえでシームレスパイプを油層に突き
立てるのです。そうすると、地層内の圧力で原油が地上目がけて自然に噴き出
してくるのです。
 それでは油田の生産コストはどのくらいになるのでしょうか。
 中東産油国の陸上油田の場合、生産コストは最低なら1バレル当り2〜3ド
ルといわれています。現在、中東産の原油価格は1バレル当り100ドルにま
で達しているので、大変な儲けになります。
 それでは、原油はいつまでもつのでしょうか。
 現在発見されている原油の埋蔵量は、2006年末時点において、1兆20
00億バレルであるといわれます。これを現在のペースで使うと、油田の可採
年数はあと40年だそうです。
 しかし、1970年代に起こった2度の石油危機の時点で、原油の可採年数
はあと30年といわれていたのです。しかし、それから36年以上が経過した
現時点でも原油はあと40年もつといわれています。これはいったいどうした
ことでしょうか。
 それは石油危機によって、今まで採算性の悪さから発見しても手をつけてい
なかった油田の生産を再開したり、石油開発技術の進歩によって新しい油田が
発見されるなどしたことにより、原油の埋蔵量に変化が生じたのです。今後も
開発技術の進歩によって、さらに油田は発見される可能性があります。

●石油・原油・ガソリン・灯油――どう違うか

 ここで、「石油」「原油」「ガソリン」「灯油」は、どこが違うのでしょう
か。その違いをはっきりさせることにします。
 このなかで一番大きな概念は「石油」ということになります。石油は、原油
やガソリンを含めた液体の炭化水素の総称なのです。すなわち、常温・常圧で
液体であり、火をつければ燃える炭素と水素の化合物――それらはすべて石油
といわれるのです。
 「原油」は、一般的には、そのままでは燃料として利用することはできない
のです。トッパー(常圧蒸留装置)と呼ばれる巨大な反応塔に原油を注入し、
下から暖めて蒸留するのです。そうすると、原油のなかに含まれている石油製
品の成分が沸点で気体に変化します。気体になった石油製品は比重を利用して
装置内で選り分けられ、冷却されて液体の状態に戻されます。
 このようにして、石油製品が、軽い成分から「ガソリン」「灯油」「軽油」
「重油」の順序で誕生するのです。つまり、原油とガソリンなどは、原料と製
品の関係なのです。
 いうまでもないことながら、石油製品には不純物が含まれないことが大前提
の条件になります。そのため徹底的に不純物を分離して取り除くのです。しか
し、石油精製で取り除かれた含有成分や不純物には別の使い道があるのです。
例えば、道路を舗装するために使われるアスファルトは、原油を蒸留する過程
で残った残油が原料になります。また、硫黄を取り除く脱硫過程で分離された
硫黄は工業製品などの原料になるのです。
 原油にはいろいろな分類のしかたがありますが、その性質によって次の3つ
に分けられます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
      1.軽質油 ・・・ ガソリン、ジェット燃料
      2.重質油 ・・・ 重油/中小型船舶の燃料
      3.硫黄油 ・・・ 高硫黄油/低硫黄油など
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 以上は、原油の性格による分類ですが、原油の産出国によって分類すると次
のようになります。この2つのうち、日本が一番多く輸入している原油は、中
東産原油であるドバイ原油なのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
      1.WTI原油 ・・・・ 軽質・低硫黄原油
      2.ドバイ原油 ・・・・ 重質・高硫黄原油
―――――――――――――――――――――――――――――――  以上

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